過去の市況 (2004年07月)

 1日の東京市場は、FOMCの結果を受けて、ドルが軟調なスタート。 ドル円は108.90の高値をつけた後、6月の日銀短観が予想を上回る改善を見せたことから、円買いが優勢となり、107.88まで下落となった。 しかし下値では、輸入筋の買いやショート・カバー意欲が強く、108円台を回復後は、108円前半で動意が薄くなった。 クロス円もこれにつられて総じて軟調な展開。 ユーロドルは昨日のFOMC後の高値を維持できずに、朝方の1.2210の高値から1.2139まで下落している。 また、日経平均株価は大引け37.14円高の11、896.01円で終了。 思ったより短観の良い影響にも関わらず日経平均株価が伸びなかったことも円買いが進んでない要因となっているが、輸出勢が短観の結果を受けて売り気配を引き下げていることで、戻りも上値が重い展開となった。 ロンドン市場では、一時昨日のドル売り相場からのポジション調整的な動向からドル買いが優勢となり、ユーロドルは、1.2133まで下落となり、 ドル円も108.30近辺まで戻したが、特に大きな動きとはなっていない。 目だった動きとしては、オージードルが、米系証券から買いで、0.7030近辺のストップをつけて、0.7050まで上昇。 ユーロドルも1.2190−95まで回復するとドル円は、107.82まで下落となった。 欧州中央銀行(ECB)は、政策金利の据え置き(年2.00%)を発表したが、大方の予想通りで特に相場に影響を与えていない。NY市場では、6月第4週の新規失業保険申請件数が35.1万件、6月のISM製造業景気指数は61.1、5月の建設支出は前月比0.3%の上昇と市場予測より若干悪い数値が続いたが、FOMC後の材料出尽くし感からか、特に大きく反応することもなく、主要通貨はレンジ内の取引に終始した。 ユーロドルは、1.2143−1.2185、ドル円は107.90−108.40内の取引で、108円前半で小動きでNY市場を終了している。

 2日の東京市場は、日経平均株価の下落を嫌気して円を売る動きが活発化、米系ファンド筋、中東筋、本邦輸入企業、信託銀行からのドル円とクロス円の買いから、 ドル円は朝方の108.32から109.40まで上昇。 ユーロ円も131.74から大きく133.00まで上昇、 その他ポンド円が197.15から199円丁度近辺、 オージー円は76.27から77.00近辺まで上昇した。 結局日経平均株価は、174.52円安の11.721.49円で終了しており、東証1部売買代金は1兆円を維持したものの、出来高は2月26日以来となる10億株割れとなった。 しかし、上値ではドル円、クロス円とも利食いが出たようで、総じて高値からは軟化して東京市場を引けている。 ユーロドルは、1.2145から1.2187の狭いレンジで様子見となった。ロンドン市場では全体的に米雇用統計を控えて小動きの状態。 ただし、東京からの円売りは継続してユーロ円が、ロンドンの安値132.30から一時132.75−80まで強含みの展開から、ドル円も108.90から109.15−20へ上昇した。ユーロドルは、1.2146−1.2164で方向感のない動きに終始した。 イッシング欧州中央銀行(ECB)理事やラトIMF専務理事は、ユーロ圏のインフレ見通しに懸念を示した。 NY市場では、予想外に弱い内容となった6月の雇用統計や、5月製造業受注や耐久財受注を受け、ドルが大きく売られた。 特に6月の非農業部門雇用者数の増加幅は11万2千人と予想の25万人から大きく乖離して、特にユーロドルでパニック的なドル売りとなった。 ユーロドルは、3週間ぶりの高値1.2327まで上昇。 マーケットでは、FRBの慎重なペースでの利上げを裏付けるという見方につながった。ドル円は時108.05、対スイスフランでは4カ月半ぶりの安値1.2299に下落。 ポンドは1.8352、オージードルは1カ月ぶりの高値0.7138に上昇した。

 5日の東京市場は、日経平均株価が今週末の参議院選で、直近の世論調査で自民党が改選議席数である51を下回る可能性があると指摘されたことから180円近い下落となったことから、ドル円、クロス円とも円売りが優勢となった。 ドル円は朝方の108.25の安値から108.88まで上昇、クロス円も総じて金曜日の高値を上回った。 ユーロドルは、動意の薄い中、ドル円の下落につれて1.2336から1.2300まで軟調な推移となった。ロンドン市場でも、米国市場が独立記念日で休場となるため、対欧州通貨ではドルは狭いレンジでの取引に終始した。 ユーロドルは1.2267−72まで下落後、1.2300を上値に揉み合いに終始したが、ドル円は、東京で上昇した流れから、利食いに一時108.55−60へ反落したが、その後東京高値を上回り109.17−22まで上昇。 クロス円も東京高値近辺へ再度上昇したが、それ以上の動意とはならず、ドル円は108.90を下値に堅調に109円近辺で推移している。

 6日の東京市場では、朝方から前日のNY市場休場を受けて、決済日が繰り越されたことから仲値不足との観測と参議院選挙への懸念、日経平均株価の軟調なスタートなどから、ドル円は108.95から109.75まで上昇、クロス円も総じて大きく円安となった。 しかし、その後は、本邦輸出企業のドル売りや、利食いが先行する形から、調整的下落となり、ドル円は109.30−35レベルへ下落した。 一方ユーロドルは、1.2279から1.2320での小動きとなった。 日経平均株価は、大引け66.44円安の11,475.27と11,500円を割れて引けた。一部信託系銀行が積極的に円売りに動いているという噂があって、ヘッジ外しか新規投資かは不明だが、クロス円の堅調さが、ドル円相場を支えている。 ロンドン市場では、米系証券からのユーロ円の売りが先行する形から、ユーロ円は134.17まで下落。 ドル円も109.30まで下落したが比較的落ち着いた動向。 ユーロドルもユーロ円の売りから1.2267まで下落したが、英製造業生産と鉱工業生産が市場予想を上回る数値となり、英中銀による利上げ観測が再浮上。ポンドドルは1.8430近辺に上昇し、ユーロドルも1.2329まで連れ高となった。 NY市場オープンは、ドル円は109.15、ユーロドル1.2311、ポンドドルは1.8389、ユーロ円は134.21。東京とロンドン市場で円が大きく売られた反動で、米投資銀行などからの円買い・ドル売りが先行して、ドル円は108.87まで下落したが、6月のISM米非製造業景況指数が予想を下回る数値となったにも関わらず、ドル売りに群がって居らず、ユーロドルは、1.2263、ポンドドルは1.8375−80まで下落した。 ブローダス米リッチモンド地区連銀総裁は「米経済が減速しているかどうかの判断は難しい。最近一連の経済指標はノイズかもしれない」との見方を表明した。また米大統領選の民主党候補ケリー氏が副大統領候補にジョン・エドワーズ上院議員を指名。エドワーズ氏は法廷弁護士だったことからウォール街での人気はいまいちとの評判があり、株式相場にマイナス材料と言われている。 しかし、その後はクロス円の反発を伴いドル円は、109円ミドルを回復してNY市場を引けている。

 7日の東京市場では、ドル円は、昨日NYで安値108.85まで下落後の堅調な反発地合から、今日も日経平均株価下落、米系証券筋からのドル円やオージー円の買いで、早朝から109.52まで上昇したが、 本邦輸出企業からのドル売りと、海外勢からのクロス円の利食いに押され、午前中に一時108.87まで下落。 クロス円も総じて反落となったが、下値では買いニーズが強く、反発地合となると、ドル円も109円台へ戻して小康状態となった。 その後は、早出の欧州勢が参入するとユーロドルが一気に1.2350のオプショントリガーをつけ、ストップロスのユーロ買いから、1.2370へ上昇となり、ドル円も108.50のストップつけて108.45まで下落した。この影響でクロス円は欧州通貨に連れ高の状態。 日経平均株価の大引けは、90.41円安の11,384.86円で引けている。ロンドン市場では、全般的にドル売りが優勢な展開。 ドル円は108.30まで下落して、ユーロドルは1.2379まで上昇して東京の安値・高値を更新し、ポンドドルが、本日の英中央銀行金融政策委員会を前に利上げムードの高まりで1.85を超えたところからストップロスのポンド買いが強まり、1.8545まで上昇した。 しかし、ドル売りが一巡すると、ドル円は108.55−60、ユーロドルは1.2360台、ポンドドルは1.85前半でで小動きになっており、目立ったフローや動きは出ていない模様。NY市場では、全米抵当貸付銀行協会(MBA)が発表した7月第1週の住宅ローン申請指数は前週比19.5%上昇して、大幅な伸びとなったが、こちらも大きな反応とはなっていない。 ユーロドルは東京・ロンドンの流れを引き継ぎ1.2389、ポンドドルは1.8579へ上昇、ドル円は108.18の安値をつけたが、S&Pがイタリアの長期ソブリン信用格付けをAA−に引き下げたことから、ドル売りもそこまでとなり、その後は材料の薄い中小動きに終始した。ただし、米国の積極的な利上げ観測が後退する中、ドルスイスが1.23を割り込んできており、2月18日に付けた安値1.2190を目指す展開があるかが注目される。 また、ユーロポンドは、この日0.6665近辺まで下落した。

 8日の東京市場では、前日のNYでの軟調地合から朝方ドル円は108.39まで弱含んだものの、その後は軟調な日経平均株価と週末の日本の参議院議員選挙を控えての円売り圧力から、ショート・カバー気味に108.85、109.00のストップ・ロスを断続的につけて109.17まで上昇した。 この影響からクロス円は総じてしっかりの展開となった。日経平均株価は、大引け62.63円安の11,322.23円で終了した。またユーロドルは1.2400のオプションの防戦や欧州中央銀行のオファーを前に1.2347ー83で揉み合いとなった。ロンドン市場では、この日発表される米国の週間新規失業保険申請件数が低下するとの憶測から、全般的にドル買いが優勢。 ユーロドルは1.2340の安値まで下落。 ドル円は108.85−109.10/15の範囲で揉み合いとなった。 また、英中銀は政策金利の据え置き(4.50%)を決定、英中銀の声明はなしということで、大方の予想通りの結果から一時ポンドドルは、1.8468まで売り込まれたが、大きく失望売りとはならなかった。 NY市場では、米新規失業保険の申請件数が噂通り予想より減少したことを受けて、市場では当初ロンドンの流れを継続して、ドル買いに傾いていたものの減少理由が季節要因と判明したことを受けて、その後かなり押し戻された。ユーロドルは1.24のオプションの防戦をつけて、ストップ・ロスから一時1.2406近辺に上昇、 ドル円は109.09−14から108.62−68まで下落したが、全般的に見れば、統計の数字はドルや米経済にとって悪いニュースではないとの見方やポジション調整が広がり、ユーロドルは1.24台を維持できず、ドル円も109円に絡んだ取引でNY市場を引けている。

 9日の東京市場では、 海外から早朝に日本の参議院選挙での自民党獲得議席が38なるというレポートが出回り、政局不安からドル円は、一時109円近辺に迫った。 この動向からクロス円も上昇して、ユーロ円は一時135円をつけた。 しかし、その後は本邦輸出企業や証券筋からのドル売りに押される展開となり、一時108.28まで下落。 その後買い戻しもでて108円ミドルまで回復したが、午後になって更に下値の108.20のストップをヒットする形から、 一時107.92の安値まで下落した。クロス円も円高につれて、高値から本日は調整的な下落となった。 また、ユーロドルは、1.2385から1.2430にあるストップを狙う動向から1.2422の高値をつけている。日経平均株価は大引け101.30円高の11,423.53で引けたが、特に為替マーケットに影響を与えていない。 ロンドン市場では、全体に静かな中、東京の引け際にドルが買い戻された流れを継続した。 ユーロドルが1.2370以下のストップロスを試す動きを強め、一時1.2374まで下落したことで、ドル円では東京の安値圏から買い戻しが優勢となり108.60まで反発したが、このレベルではきっちりと戻り売りに抑えられた。 また5月の英貿易赤字は、46.2億ポンドに拡大したが、特にポンド売りには群がってない。NY市場では、来週火曜日に5月の米貿易収支の発表を控え、過去最高を記録するとの見通しが優勢。 ドルの頭を抑えてた。 また地政学的リスクへの警戒感もドルのマイナス材料となり、5月の卸売在庫が予想の0.5%増を上回り、1.2%の増加となったが、ドルを買い戻す動きには繋がらなかった。 ユーロドルは、1.2370−75の安値から、1.2415−20へ反発。 ドル円は、小泉首相が政権を維持し、経済改革路線が継続されるとの見込みを受けて、堅調に推移。 一時107.97の安値をつけたが、その後は108.30前後を挟んでの小動きに終始した。

 12日の東京市場は、参議院選挙で小泉政権の安泰を受けて、米ヘッジファンドなどのドル売りから、107.56まで下落したものの、本邦機関投資家、アジア筋、モデル系ファンド筋からのドル買いから、一時108.11まで反発となったが、戻り売り圧力強も強く、107円後半に押し戻されている。 ユーロ円も133.45まで下落。 ポンド円は、200.06−16、オージー円は、77.84−94まで弱含んだ。 ユーロドルは1.2418から1.2383まで弱含みとなったが、1.2427まで反発しており、ドル円の軟調さに比べて、クロス円では、しっかりとした動向となっている。ロンドン市場では、ドル売りが優勢な展開。 ユーロドルが1.2437まで上昇、ポンドドルも1.8660まで上昇して、ドル円も107.64まで下落したが、欧州通貨での本邦からのクロス円の買いが強まり、ユーロ円が134.35まで上昇したことで、ドル円はこのレベルを下値に108円台へ連れ高となった。ポンド円も200.50付近から201.50付近まで上昇して、ドル円は108.39の高値まで反発となった。NY市場では、大きな材料もないなか、比較的レンジ的推移となった。 ドル円は108.42の高値をつけた後は108.05−10を底値に108円台前半で小動きとなり、欧州通貨もレンジ的推移の中、ドル円がしっかりであったことから、ユーロ円は134.43の高値、ポンド円は202円飛び台、オージー円も78.85−90まで上昇したが、高値からは反落してNY市場を引けている。

13日の東京市場では、ドル円は朝方の安値108.19から仲値の大幅不足や、ユーロ円で早朝から134.60−70のストップ・ロスをつける動きから、ドル円は108.87まで上昇。 しかし、ユーロ円の135円台やドル円の109円台では輸出企業のオファーが控えていることや、ユーロ債券の償還絡みのユーロ円の売りニーズがあるようで、上昇もここまでとなり、その後は動意が薄い中、ドル円では108円60台まで反落後小康状態が継続した。 一方クロス円では、欧州通貨の下落から軟調に推移すると、東京の高値からは反落となった。 日銀金融政策決定会合は、現行の金融政策維持を全員一致で決定したが、予想通りの結果で目立った反応はなし。また、5月の鉱工業生産確報値は、前月比+0.8%で、速報の同+0.5%から上方修正されたが、こちらにも反応は薄かった。 日経平均は、大引け26.34円高の11,608.62円でどうにか前日比プラスで終了した。 ロンドン市場では、ポジション調整とみられるドル売りが優勢になっており、ドル円は108.15−20まで下落したが、ポンドドル、オージードルが上昇したため、ポンド円やオージー円は反発となったが、ユーロドルが軟調に推移したことで、ユーロ円だけが、下落を継続して一時安値133.80−85まで下落となった。 また大量の政府債の入札が行われたことから、ユーロ債券市場では、利回りが1週間ぶり高水準に上昇、ユーロ圏の貿易収支が2.63億ユーロの赤字と前月を下回ったが、特に大きな反応とはなっていない。 NY市場では、ドル円は108.29近辺からスタート。5月の米貿易収支は460億ドルの赤字となり、予想を大幅に下回る結果となり、一転して大きくドルの買い戻しとなった。ドル円は109.42まで上昇、ユーロドルは1.23まで下落、ポンドドルは1.8517近辺へ下落した。 特に対円でのドルの上昇が強く、クロス円は大幅に上昇したが、午後になるとポジション調整や米ダラス地区連銀のマクティア総裁の「大規模な米貿易・経常赤字は、いつか問題となる」、「ユーロドルの動きを懸念せず、市場に任せる」との発言から、ドルは高値を維持できずに下落を開始。 ドル円は一時108.60−65近辺まで下落して安値圏で揉み合いとなっている。 

14日の東京市場は、昨晩NY午後に出たUFJと東京三菱FGの統合の話から円高の流れを継続。 東京市場でドル円は108.39まで弱含んだが、米系ファンド筋からのショート・カバーや本邦証券筋からの投信絡みの買いなどから、徐々に値を戻す展開。 午前には109円まで上昇、クロス円も大きく上昇して、もっぱら円売りの展開となった。 また、午後には思ったほど株価が伸びずに、結局日経平均株価は251.97円安の11,356.65で引けると、ユーロ円でスイス系の大口の買いがはいり135.28まで急上昇となると、ドル円も一時109.48まで上昇となった。 またユーロ円につられてユーロドルも1.2320から1.2385近辺へ上昇した。本日は朝方から、短期のインターバンク筋を中心にテクニカル的にもショートが積み上がったようで、上昇スピードが鈍かった分、夕方になってポジション整理が炙り出された感じとなった。 しかし、ユーロ円では、ユーロ債券の償還に絡む売りニーズが135.00−50に控えていることもあり、その後は更なる上値追いには慎重なムードとなった。 ロンドン市場では、東京で高値をつけたドル円、クロス円にポジション調整の動きから、ドル円は108.75−80、ユーロ円は134.68−73まで下落。 ユーロドルも1.2380台から1.2360台まで反落となった。 ドル円、ユーロドルとも同時に左へ動いていることから、全てユーロ円で左右される相場となっていることを裏付けた。 NY市場では、6月の米小売売上高が予想の0.6%減から前月比1.1%減と予想値から大きく減少し、個人消費の息切れを示したことを受けて、ドルが売られる展開となった。ドル円は108.57−63まで下落したが、クロス円が堅調な展開から、109円台へ回復してNY市場を引けている。 ユーロドルは1.2421まで上昇したが、引き続きオプションの防戦売りが上値を抑える展開から、上値を更に拡大できなかったが、 午後は既に夏休み相場か揉み合いに終始した。 マーケットでは、最近の一連の弱い経済指標の数値がFRBの今年いっぱいは緩やかな利上げ基調を裏付けているとの見方が広がっている。

15日の東京市場は、ドル円では、早朝の安値109.13の安値から原油価格の上昇や東シナ海での発掘紛争に絡む中国からの対日貿易制裁へ対する危惧を材料に、109.50のオプション・トリガーを積極的に狙う米系ファンド筋の買い仕掛けから109.61まで上昇となり、この影響からクロス円も総じて堅調に上値を拡大した。 しかし、その後は本邦輸出企業や中東筋からの売りで高値を維持出来ずに反落となった。 一方対欧州通貨ではポジション調整気味にドルの買い戻しが続き、ユーロドルは1.2390から1.2330−35へ下落、ポンドドルも1.8570から1.8485−90まで下落となった。 ロンドン市場では、今夜の米国の経済指標発表待ちムードが強く、全体的に東京でドルが買い戻された反動からのポジション調整でドル売りの展開となった。 ドル円は、109.60付近から109.15付近まで弱含み、ユーロドルは、1.2334から1.2383−88まで強含み、ポンドドルは1.8547−52まで強含んだが、クロス円は東京で高値をつけた後は、安値圏でレンジ的推移となった。 特に7月第1週の外国人からの日本株買いが5週連続で買い越したとなったものの、主要欧米ファンドは既に日本株の保有比率を最大まで引き上げていることから、今後円資産への流入は減速するとの観測が円にマイナスの影響を与えている。 NY市場では、6月の米卸売物価指数(PPI)や週間新規失業保険申請件数がエコノミスト予想と一致する内容となり、米連邦準備理事会(FRB)による慎重なペースでの利上げという市場観測を再度確認する形となり、当初ドルは売り込まれて、ドル円は一時109円丁度近辺の安値をつけたが、その後は予想を下回る6月の鉱工業生産指数が発表されたものの、ニューヨーク連銀製造業景気指数が予想を大幅上回ったこともあり、109.60−65まで反発となった。 更に7月の米フィラデルフィア地区連銀業況指数が予想に比べて強い数字となったことから、再度109円ミドルを大きく越えて110円に迫る展開となったが、110円を越えることは出来ずに、その後は109.80前後で小康状態となった。

 16日の東京市場のドル円は、昨晩NY市場で110円を目指し動きを引き継ぎ、東京でもモデル系ファンド筋主導で、109.68から110.00のオプション・トリガーを付けて、一時110.05まで上昇した。 しかし、このレベルでは本邦輸出企業からの売りや、信託筋からの大量のドル売りが出た模様で、バイズ米FRB理事の「米経常赤字水準に沿ったドルの調整が必要」という発言や中国の第2四半期GDPが予想を下回る数字となったことなどを受けて、109.38まで下落となったが、 欧州勢参入後は、ユーロドルの下値トライと絡めて再度上値トライの様相から109.75へ反発した。 この動きからクロス円も総じて反落となった。日経平均株価は大引け26.86円高の11,436.00円で引けている。ロンドン市場では、米国の消費者物価指数の発表待ちムードで、全体的に小動きになった。NY市場では、この日発表された米経済指標が、堅調ながらも米成長減速を示す内容となったことから、米ドルは主要通貨に対して下落した。 6月の消費者物価指数(CPI)は、全体では0.3%上昇し、市場予想の0.2%を上回ったが、コア指数が予想を下回った。6月の週平均実質所得は前月比0.8%減少、5月の外国投資家による米金融資産の買い越し額が前月の760億ドルを大きく下回り564億ドル。ミシガン大学消費者信頼感指数(速報)も96.0と予想を下回り、ドルの下落を決定つけて、ドル円は109.00を割り込み、108.55まで下落。ユーロドルは、4カ月ぶり安値である1.2461と3月上旬以来の高値をつけた。 クロス円は総じて東京の高値から安値をつけにいったが、引けには値を回復した。 マーケットでは、FRBが現状予測される以上の引き締めに入ることはないとの見方が広がった。

 19日のアジア市場では、ドル円は、東京勢不在の中動意の薄い展開だが、高値108.82からファンド筋の投機的な売りで、昼過ぎに108.50以下のストップ・ロスをつけて108.10まで下落した。この影響からクロス円もじり安の展開。 またユーロドルも、ユーロ円が134.60まで下落したことを受けて、1.2462の高値から、じりじり弱含みの展開となり1.2431まで弱含んだ。ロンドン市場にはいると独6月生産者物価指数が前月比−0.1%と弱い数値となり、ユーロ売りがやや優勢となった。しかし、ユーロ圏の5月鉱工業生産は前月比+0.7%と予想を上回ったため、大きな動向とはなっていないが、ユーロドルは1.2407まで下落、ドル円は一時108.55−60まで値を回復したが、直ぐに売り込まれ108円前半で小動きに終始した。 既にマーケットでは、21日の日本時間午前3時半に行われるグリーンスパン米FRB議長の上院銀行住宅都市委員会での半期金融政策報告に関心が集まっている。NY市場では、ドル円は108.33、ユーロドルは1.2419、ポンドドルは1.8719、ユーロ円は134.52でスタート。特に米国では重要な経済指標の発表が予定されていないこともあって全般に小動きとなった。 しかし、6月の米雇用統計やCPI統計からインフレへ懸念が大幅に後退しているため、利上げペースが遅くなるとの見方が主流となっており、またイラクの防衛省高官が暗殺されたとの報道がドルのマイナス材料となっている。 ドル円は再度アジアの安値の108.10を試す展開となったが、更に下値トライには慎重で、108円前半で膠着状態となったが、戻りも108.35−40まで。 ユーロドルは1.2400近辺から1.2445−50へ上昇して、ユーロ円では安値から反発となっている。

 20日の東京市場では、ドル円は朝方の108.18から仲値不足の思惑や日経平均株価が軟調にスタートしたことを受けて、ドル円は買い戻される展開。 一時108.52まで上昇後、戻り売りから108.34まで下落したが、今晩のグリースパン議長の上院での議会証言を控えて動意が薄いことや、クロス円の堅調なビッドから、午後には108.76まで強含んだ。 クロス円もドル円の上昇から総じて上昇となり、ユーロ円は、朝方の安値134.63から135.42まで上昇して、ユーロドルも1.2423から1.2455の範囲で堅調に推移した。 しかし、欧州勢参入後は、クロス円の戻り売りが出て、 ドル円は108.22−27まで下落となり、ユーロ円も134.85−90まで下落した。 日経平均は、大引け177.3円安の11,258.37円で、NY株安とBBレシオの悪化からハイテク株中心に軟調な展開となっている。 ロンドン市場では、ドイツの7月ZEW景気期待指数が48.4と予想の47.0より良い数値で発表されたが、ポジション調整のドルの買い戻しとなり、ユーロドルが1.24を割り込んで1.2467−72まで下落。 ドル円はユーロにつられて一時108.60−65へ上昇したが、特にクロス円での売り圧力が強く、ドル円の頭を重くする一方、欧州通貨に対しても売り圧力となった。 NY市場では、この日行われる米連邦準備理事会(FRB)のグリーンスパン議長の上院での議会証言で、同議長が楽観的な米経済見通しを示すとの予想から、主要通貨に対してドルは上昇している。 ユーロドルは一時1.2350−55まで下落して、ドル円も108.70−75まで上昇したが、ドル円ではロンドン市場の流れを引き継ぎクロス円の売り圧力から高値を維持できていない。 先週、比較的弱い米経済指標が発表されて、FRBが米利上げで慎重なペースを維持するとの見方が確認され、上昇していた主要通貨に対して利食い売りが出ている面も指摘されている。その後グリーンスパン議長の議会証言の内容が伝わったが、証言は大方予想通りとしても、議長の米経済の先行き対する強気の見方から、債券相場が下落に転じて、ドルは再上昇となり、ドル円は一時108.80−85まで上昇したが、値を保つことができずに、108.60近辺でNY市場を引けている。

 21日の東京市場は、昨日のグリーンスパン発言を受けて、ドルが堅調に推移する流を継続。 ただし、ドル円では、クロス円の売り圧力から引き続き揉み合い終始した。 ドル円は、日経平均株価が堅調に推移したことを受けて、108.70から108.37まで下落したが、108.10は過去2日間下値を止められて場所で警戒感が強く、 108円台前半では本邦勢からの押し目買いが入り、その後は108円ミドル前後で膠着状態となった。 また欧州勢参入後ユーロ円のショート・カバーと思しき買いからユーロ円が134円丁度絡みに上昇。 ドル円も108.70−75近辺へ再上昇したが、一過性の動向となっている。 日経平均は大引け、175.49円高の11,433.86円で終了しているが、特にドル円相場に円買いを与えるようなことなく、また、内閣府は、政府経済見通しについて、2004年度の実質GDP成長率を+1.8%から+3.5%に上方修正する試算を公表したが、こちらにも反応が薄かった。 ロンドン市場では、一時ユーロドル、ユーロ円でショート・カバーのユーロ買いが先行し、ユーロドルは1.2351まで上昇し、ユーロ円は134.18まで上昇した。しかし、その後全般的なドル買いが優勢になりユーロドルが1.23を割れるとドル円も109円台へ上昇。 7月の英中銀金融政策委員会議事録で、金利据え置きが9対0で決定されたことが判明したこともあり、ポンド売りが優勢となり、ポンドドルは、1.8549から1.8410まで急落すると、ドル円は109.28まで上昇となった。 NY市場では、ドル円は109.10、ユーロドルは1.2298、ポンドドルは1.8432、ユーロ円は134.15で取引を開始したが、 グリースパン議長の下院での証言を控えて、サントメロ米フィラデルフィア連銀総裁が講演で、「米経済の拡大は持続可能」「今年と来年の実質GDP成長率を4−5%と予想。」「今後の雇用創出は月間20万人のペースと予想」「インフレ率は許容範囲内にあり、利上げは慎重なペースで実施」などと述べ、ドル買いが更に進行した。 ドル円は109円ミドルを越えて、 ユーロドルも1.2270へ下落となった。 その後グリーンスパン議長は、前日の上院での証言に続き、この日の下院での証言でも、米経済の健全性を強調し、潜在成長率を上回る景気拡大が今年、来年ともに持続可能で、物価安定への脅威は見られない、と昨日とほぼ同内容であったが、マーケットではこれを好感して、ドルの買い戻し一色ととなり、ドル円は110.33へ上昇、 ユーロドルも1.2260割れのストップ・ロスをヒットして1.2211まで大きく下落となった 。クロス円はこの動きから総じて堅調な推移となり、ドル円は、109円後半の高値圏で引けとなっている。

 22日の東京市場は、前日NYでグリースパン議長の下院での発言から、110.32の高値をつけた地合を引き継いで堅調にスタート。 海外投機筋からの日経平均株価下落を見越したドル買いで109.96まで強含んだが、 上値では輸出企業のオファーが控え、信託筋からの売りで109.58まで弱含んだ。 その後は午後は109円50から上で揉み合いに終始した。 クロス円は全般的に揉み合いに終始した。 ユーロドルは、昨晩NYで1.2211の安値をつけた後は、反発気味から、一時1.2279まで回復したが、その後は揉み合いながら、1.2244を安値に比較的堅調に推移している。また引け際に英系の仕掛けからドル円は109.52の安値をつけた。 ロンドン市場では、 ドル円は、東京市場引け間際に109.50の下値トライに失敗した影響から、109.94まで上昇したが、 上昇も其処まで。 その後、英6月の小売売上高の上昇をきっかけに、ポンド買いが優勢になり、1.8354から1.8455−60までポンドドルが上昇するとドル円はこの影響から安値109.27まで下落したが、109円前半のビッドに阻まれ更なる下値トライには慎重となった。 ロンドン市場でもこの日クロス円は全般的にレンジ的推移が継続した。 またこの日22.5億ポンドの英国債の発行の話もポンドのプラス材料となった。 NY市場では、ドル円は109.74で取引を開始したが、 予想を下回った新規失業保険申請件数の発表を受け109.75−80へ上昇したが、6月の米景気先行指数が市場予想を下回る0.2%の下落と発表されると、一転ドル売りが膨らんで、ドル円は109.30−35へ下落したが、109.30に大口のドル買いの噂から、更なる下値トライとならず、ポジション調整気味に、 109円後半へ回復してNY市場を引けている。 特にこの日は全般的に狭いレンジの中、乱高下気味の相場となったが、ドル円では米系ヘッジ・ファンドの売りが目立った模様。 また、一時ダウ平均株価は、予想を下回る決算内容を発表した建設機械のキャタピラーの影響から、約2カ月ぶりに1万ドルの大台を割り込んだが、引けベースでは、1万ドルを回復したため、ドル相場には悪影響を与えなかった。 

 26日の東京市場では、ドル円は、先週末の堅調な市場を反映して朝方110.19まで強含んだが、110円台ミドルに掛けては引き続き本邦輸出企業のオファーが控えており、先週末にも出ていた信託銀行からのドル売りが値を崩す要因となり、 ドル円は、109.42まで弱含んだ。 また、この影響からクロス円も総じて値を下げた。 この日オプション・マーケットでは、110.00、110.20、110.50の行使価格での大口のオプションの満期が噂され、ドル円の上値を抑えている。また、ユーロ円では、債券の利払いに絡んだ円転ニーズがあった模様。 日経平均株価は、大引け27.78円安の11,159.55円で終了。 NY株の1万ドル割れから安くスタートしたが、大きな下落とはならず、出来高も7億株台と夏枯れ状態。ロンドン市場では、特に材料の薄い中ユーロは、先週金曜日のショートカバーから上昇となり、ユーロドルは一時1.2172まで上昇するとユーロ円も133.31から133.59まで上昇した。この影響でドル円も、109.93まで上昇したが、戻り売りの押され、 再度109.57−63まで下落となった。 NY市場では、6月の米中古住宅販売統計を受けて、ドルは安値から戻している。 全米リアルター協会(NAR)が発表した6月の中古住宅販売戸数(季節調整済み・年率)は695万戸で過去最高となり、前月の681万戸(修正値)から増加した。これを好感してドル円は110.05−10まで上昇したが、動意が薄いマーケットから、更なる上値追いには慎重で110円絡みでの取り引きとなっている。尚NYの株式市場では、ナスダックとS&P総合500種指数の終値は年初来安値を更新しているが、これによる目だった影響は出ていない。

 27日の東京市場では、ドル円は相変わらず小動き。 上値の110円台の輸出のオファーを前に、109.75から110.10での推移。 本日は、昨日まで出ていた信託の売りは聞こえないが、110円台ではファンド筋の利食いが出ていた模様。 ユーロドルは、1.2122から1.2154まで上昇したが、こちらも1.2150−70近辺にあると言われている大量のオファーに上値を阻まれている。 しかし、クロス円は本日比較的堅調に推移となった。 日経平均株価は、大引け128.01円安の11,031.54円で終了。 また5年利付日本国債利回りが7月1日以来の0.9%台に上昇したが、金利上昇を以って円を買う動向は特に出ていない。 ロンドン市場では、独7月のIFO業況総合指数が95.6と上昇したことを受けて、ユーロ買いが優勢になっている。発表前から良い数字を見込んだユーロ買いが出ていたようだが、発表後もこれを好感してユーロ買い戻しは継続した。 ユーロドルは、1.2139から1.2190へ上昇。 ドル円は109.61まで下落したが、クロス円の買いに109円後半へ反発した。OECDの年次経済調査では、ユーロ圏の成長率見通しを2004年1.6%、2005年2.4%と、5月の予想のまま据え置いた。NY市場では、ドル円は109.81、 ユーロドルは1.2174、ポンドドルは1.8417、ユーロ円は133.67で取引を開始。 米国の6月新築住宅販売件数と7月消費者信頼感指数の待ちだが、 発表前から良好な数字との期待感から、ドル買いが進みドル円は110.35へ上昇、 この影響からクロス円は総じて上昇となり、この日の高値をつけたが、実際6月の米新築住宅販売件数は、132.6万件と予想の127.2万件を上回り、7月の消費者信頼感指数も、106.1と予想の102.0を大きく上回り展開からドル買い相場となると、 ドル円は111.18近辺まで上昇、 ユーロドルは1.2035まで下落、ポンドドルは、1.8200まで急落となった。 この影響から、 クロス円では、総じて高値から値を消して揉み合いに終始した。 ドル円はその後動意が薄い中、110.90台でのNY引けとなっている。

28日の東京市場では、ドル円は、昨日米国の強い消費者信頼感指数を受けて、111.19まで上昇した相場から、利食いが先行して朝方110.81まで下落したが、海外勢主導でビッド意欲が強く111.21の高値をつけた。 ただし、その後は昨日111円台までの上昇を想定していなかった本邦輸出企業の散発売りなどで、110.90−111.00前後で上げ渋り状態となった。 一方昨日大きく下落したユーロドルは、1.2075−80でこちらも上げ止まりの状態。 また、クロス円では、ドル円につれて、比較的堅調な動きとなっている。 日経平均株価は、大引け172.83円高の11,204.37円で終了。 ロンドン市場では、米国の良い経済指標を期待してか、全般的なドル買いが続いており、ドル円は、早々と111.30、111.50のストップ・ロスをつけて、111.57まで上昇、 ユーロドルは、 1.2030の大口のビッドをこなし、1.2010のストップをつけて1.2007まで下落となった。その後は米国の6月耐久財受注の発表を控えて、ドル円は111.29まで下落、 ユーロドルは1.2030台まで反発となり、 クロス円では、ユーロ円が134.19まで上昇、 ポンド円では、ポンドドルが1.8148の安値をつけて202.15近辺へ下落、オージー円もオージードルが0.6950の安値をつけると一時77.41の安値をつけたが、おのおのその後は堅調に反発地合で推移している。 NY市場では、ドル円は111.47、ユーロドルは1.2039、で取引を開始。 全米抵当貸付銀行協会(MBA)の発表した7月第4週の住宅ローン申請指数は前週比0.6%上昇、6月の米製造業耐久財受注は、+0.7%と予想の+1.5%を下回り、発表後ドル売りでの反応となったが、大きく悲観する数字とは取られず、ドルは比較的堅調な推移となっている。ユーロドルは、1.2070−75まで上昇後、1.2000近辺へ下落となったが、オプション絡みの買いやアジア中央銀行のビッドの話から、1.2080まで反発となった。 ただし、ドル円では、111.20近辺へ小幅下落後、クロス円の買いを伴い、 111.70のストップ・ロスをヒットして、大きく111.90まで上昇。 クロス円も大きな上昇となり、ユーロ円は134.95の高値、ポンド円は204.16、オージー円も78.16まで上昇、 その後はドル円が111円70前後で小康状態となったことから、クロス円も総じて高値から反落となっている。またイラクの自動車自爆テロで大量の死者が出た事や、原油先物価格が再び42ドル台に乗せていることから、NY株式相場は売り先行の展開となったが、結局は57.66ドル高の10,142.80ドルで引けている。

29日の東京市場は、ドル円は、朝方の高値111.83から、本邦輸出企業や機関投資家の売りが出て、111.48まで下落したが、111円半ばでは、ファンド筋の押し目買いや買い遅れ筋のビッドが散見されて、下げ渋っている。 ユーロドルは、1.2038から1.2087で小じっかりとなり、総じてクロス円もしっかりの展開となった。ニュージーランド準備銀行は、政策金利を0.25%引き上げ6.00%として、更にNZ準備銀行総裁は、追加利上げの可能性を示唆したが、大きくNZドルを買う動きには繋がっていない。 また、6月の日本の鉱工業生産指数速報は、前月比−1.3%となり、4カ月ぶりに低下したが、全体としては悪くないとの見方。 金曜日に発表される米第2・四半期米国内総生産(GDP)については、当初3%前半など低くなるのではないか、との思惑があったが、今週発表された消費者信頼感指数が強かったことを受けて、良い数字になるのではないかとの期待感がファンド筋のドル買いを盛り上げている。 ただし、一部リアル・マネー系(海外の年金筋)の円資産のヘッジのための円売りに関しては、未だはっきりとした動向は出ていないが、この辺が出てくるようだマーケットにそれなりのインパクトを与える可能性となる見込み。日経平均株価は大引け87.53円安の11,116.84円で引けている。 ロンドン市場では、東京市場でドル円の下値111.50が既に堅かったことから、111.90、112.00のオプション玉をこなして、ドルのプログラム買いオーダーが入ったことから112円台に乗せて、 オファーの厚いといわれていた112.30近辺を上抜け、112.35の高値まで上昇した。 その後利食いから112円前半まで弱含むも、ファンド筋の纏まった買いから、再度112.40まで上昇した。ユーロドルは、この影響から1.2012まで下落した。 NY市場では、ドル円は112.26、ユーロドルは1.2034、ユーロ円は135.04で取引を開始。 週間新規失業保険申請件数は、34.5万件と前週より増加したものの予想通りの数値となり、若干のドル買いに振れたものの、これによる影響は限定的となった。 しかし、アルカイダの主要メンバーであるザルカウィ氏がイラクで逮捕されたとの一部報道が伝えられる、ユーロドルは1.2000でのストップロスを誘発し1.1992まで急落。 ドル円も112.47の高値をつけた。 しかし、米政府のスポークスマンは「同氏に関する情報は入っていない」と逮捕の報道を否定したことから、 今度は一転してドル売りとなり、ユーロドルは、1.2096まで急反発。ドル円は111.70近辺へ弱含んだが、 その後ドルは徐々に値を回復して、ユーロドルは1.2030−35、ドル円は112円台に乗せて112円前半でNY市場を引けている。