FX Strategic
Co-op
暇な時に携帯で見る為替コラム
・04月21日

04:00 A.M.

☆ 今週のアウト・ルック 

 今週の外国為替市場は、先週米大手金融機関の決算発表を比較的無難にこなした市場が、月末に控えるFOMCを前に、落ち着きを取り戻せるかが焦点。 米株価の行方や経済指標が安定するなら、大方のドル売りは変わらないとの見方が強い市場で、ドルの買い戻しに繋がるかが焦点となる。

《米経済指標》
 先週の米経済指標は、市場予想ほど悪化せず、一旦の安心感を誘ったが、今週の発表される一連の米経済指標が、FOMCを前に同様な落ち着きを示すかがポイントとなる。悪い内容は一定の織り込みと見られ、予想を上回る内容となるならFOMCでの利下げ幅が縮小するとの思惑からドルの買い戻しを誘う可能性もありそう。 米指標は、22日4月リッチモンド連銀製造業指数、3月中古住宅販売件数、24日の3月米耐久財受注、3月米新築1戸建て住宅販売、25日に4月ミシガン大消費者信頼感指数・確報値が発表されるが、月末のFOMCでの利下げ幅は、一時の0.50%から0.25%程度に縮小するとの見方が浮上している。 

《ユーロ圏のインフレ》
 先週も強いトーンで、ECB高官がユーロ圏のインフレの強さを繰り返したが、今週発表されるユーロ圏の経済指標がこれを裏付ける内容となるか注目となる。週末もECB理事会メンバーのリープシャー・オーストリア中銀総裁は、「ユーロ圏金利に引き下げ余地はなく、利上げの可能性を排除できない」との見解を示しており、引き続き強いインフレ懸念がユーロ買いを支える見通しとなるが、その面では23日のユーロ圏4月製造業・サービス業・総合PMI・速報値は注意。 また24日独4月IFO景況指数は、直近IFOとZEWをきっかけに、ユーロ買いに群がるケースが散見されるが、前回のZEWは予想を下回り、一時ユーロ売りに繋がった。 今週のIFOが同様となるか、それとも強含むかは、1.60という壁を前に、ユーロの先行きに一定の影響を与える見通しとなる。
 
《金融政策》
 今週は22日カナダ中銀政策金利発表 23日英BOE議事録、24日NZのオフィシャル・キャッシュレート、ECB理事会(政策金利の発表を伴わない)が予定されている。 カナダ中銀に関しては前回同様0.50%の利下げが想定されているが、比較的カナダドル相場がパリティを挟んで堅調推移しており、既に米国の強い利下げスタンスもあり、あまり影響を与えないのかもしれない。 英BOE議事録については、こちらも利下げスタンスの強弱感が焦点だが、なかなか下値も底堅い状況が継続しており、突っ込み売りが推奨される状況とは見えない。NZに関しては、据置がコンセンサスで材料とならないと見られるが、ECB理事会は、政策金利の発表を伴わないが、前後のしてユーロ高官の発言には注目しておきたい。ユーロ圏のインフレ懸念発言は引き続くと見られるが、ユーロ高に対する懸念発言のトーンの強さが焦点となる。 

《米企業決算発表》
 21日にはバンク・オブ・アメリカの決算発表が予定されている。 先週メリルリンチやシティバンクの決算発表は、大きなドル売り・株売りに繋がっていない。一部思惑が先行した面もあり、カントリー・ワイド買収申請中のバンク・オブ・アメリカの決算も極端に悪くならなければ、一応米金融機関大手の第1・四半期決算発表も一巡することから、あく抜け感が出るかが焦点となる。



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