週間Outlook                   過去ログ


2006年10月16日
 先週の外国為替市場は、週初月曜日早朝から、東京勢不在の中、北朝鮮による地下核実験実施の報道を受けて、有事のドル買いからスタートした。 その後も北朝鮮が再び核実験を行う可能性から特に円は主要通貨に対して安値圏で推移し、注目のFOMC議事録やベージュブックでは、米景気の堅調さが示され、FRB理事や連銀理事のタカ派的な数々の発言から、フィラデルフィア連銀指数に始まった米早期利下げ期待が遠のき、ドルが堅調な推移で週末を引けた。 またテクニカルな面がドルを下支えしたが、オプションの防戦がドルの上値を抑え、更なる強いドル買いには至らなかった。  
 個別では、ユーロドルは主だった指標の発表もなく、ECB高官の強く発言も空しくポジション調整が主流となったが、週末には1.25のオプションの防戦を突破し、週初の1.2614の高値からテクニカル的に重要な1.24ミドルへ迫る下落となった。 またドル円も118.83を安値に、福井日銀総裁の「年内利上げの可能性否定できない」との発言も円買い材料とならず、地政学リスクが下値を支え堅調な推移となったが、120円の数千本に及ぶオプションの防戦や輸出企業の売りが上値を抑え、上昇を119.88に限定された。 その他ポンドドルは、ギーブ英中銀総裁のタカ派的発言に関わらず、英生産者物価指数や8月貿易赤字の拡大を受けて、1.8710から1.8518まで下落、 ドルスイスも地政学リスクの高まりにも関わらず1.2771の高値まで上昇した。
 一方クロス円では総じてサイド・ライン的な揉み合い相場となったが、ユーロ円は上下を149円ロウの投資家のビッドと150円台の利食いのオファーに挟まれて、149.60から150.29と70BPの狭い範囲での動向となり、ポンド円も221.49から223.10で方向感が掴みづらい揉み合い相場となった。 一方オージー円は、ティーブンス豪準備銀行総裁の「利上げを視野に入れる」とのタカ派的発言や堅調な豪州雇用統計を受けて、88.14の安値から89.96まで強い上昇となり、その分NZ円は、77.75から79.08まで上昇も、弱い小売売上高やAUD/NZDの買いから上値を押さえ込まれた。 
  
今週米経済指標では、特別大きなものはないが、個別では見逃せない指標が多く注意しなければならない。 まず火曜日の9月米PPIと水曜日の9月米CPIは、直近原油価格の下落に落ち着いた動きとなっているが、インフレ面を見る上では引き続き重要で、また地方の景況感を見る上では、10月NY連銀指数、それからあの注目を集めたフィラデルフィア連銀景況指数の10月分が木曜日に発表される。前回3年ぶりに−0.4と落ち込んだ同指数は、今回7.0とプラスに転じる見込みだが、この辺が連銀理事が示すような一過性の落ち込みに終わるかは市場の関心を集める見込みとなりそう。 また先週699億ドルと過去最大を記録した米7月貿易収支を踏まえると、火曜日に発表される8月対米証券投資は、329億ドルと大幅に落ち込んだ前回よりは、予想が530億ドルと改善が見込まれているが、思わぬ数字となるなら注意しなければならない。
 一方ユーロ圏では、17日火曜日の10月ZEW景況感指数は、直近のECB高官の経済指標を無視したインフレ懸念をフォローアップできるかは、ユーロドルのテクニカル的に重要な1.2460前後のポイントと合わせて注目され、英国では、水曜日のBOE議事録は、11月の利上げを見通す市場の期待感を維持できるかは、ポンド相場を支えるためには重要で、水曜日のカナダ中銀政策金利の発表は、金利の据え置きが停滞したドルカナダ相場の上昇要因となるか注意しなければならない。またドル円相場では、週末にロシア代表の話として「北朝鮮は援助と安全保障と引き換えに、核計画の停止を希望している」とのニュースが聞こえているが、ライス国務長官の中国、日本、韓国の訪問と合わせて、状況が改善するかは円のテクニカル的な重要な安値となる120円突破を睨んで注目される。特にこの位置にはオプションの防戦を含めて数千本の売りがあると指摘されており、この上方ブレイクが今週の大きな焦点となる。
 その他今週も要人発言には注意が必要で、月曜日に特に集中している。 ジョージ・ソロス氏は外国人記者クラブで自著「世界秩序の崩壊」について講演するが、当然為替に対する質問が出そう。 ソロスがどういった為替の見方をするか注目される。 また、トリシェECB総裁、プール米セントルイス地区連銀総裁は今週2回登場の予定。 バーナンキ米FRB議長、イエレン米サンフランシスコ地区連銀総裁、バイズ米FRB理事は引き続き米経済に対する楽観論を展開すると見られ、ドルのフォローとなるか注目される。
Weeky Outlook
Weekly Range
from 2006/10/09
 to 
2006/10/13

通貨ペア

Open

High

Low

Close

ドル円

119.02

119.88

118.83

119.65

ユーロドル

1.2602

1.2614

1.2484

1.2512

ポンドドル

1.8706

1.8710

1.8518

1.8557

ドルスイス

1.2602

1.2771

1.2592

1.2732

ドルカナダ

1.1250

1.1388

1.1212

1.1380

オージードル

0.7428

0.7530

0.7417

0.7510

NZDドル

0.6586

0.6622

0.6520

0.6570

ユーロ円

149.98

150.29

149.60

149.70

ポンド円

222.62

223.10

221.49

222.02

オージー円

88.41

89.96

88.14

89.86

NZD円

78.36

79.08

77.75

78.64

カナダ円

105.71

106.25

104.98

105.12

スイス円

94.42

94.71

93.80

93.98

週間の予定
from 2006/10/16
to 2006/10/20
10/16(月)=(英) 10月ライトムーブ住宅価格 (日) 9月倒産、10月日銀金融経済月報全文、(加) 8月製造業出荷、(米) 10月NY連銀製造業景気指数、(その他)ジョージ・ソロス氏講演(FCCJ)、トリシェECB総裁講演「欧州経済をいかに改善させるか」、バーナンキ米FRB議長衛星講演「規制問題について」、プール米セントルイス地区連銀総裁講演「経済指標について」、イエレン米サンフランシスコ地区連銀総裁講演「米経済見通し」、国際復興開発銀行南ア・ランド建て債(発行額5600万ランド)、国際復興開発銀行NZドル建て債(発行額2億8200万NZドル)

10/17(火)=(日) 8月第3次産業活動指数、9月全国百貨店売上高、(英) 9月消費者物価指数、9月小売物価指数、(独) 10月ZEW景況感調査、(ユーロ圏) 9月消費者物価指数、8月鉱工業生産・季調済、10月ZEW景況感調査、(加) 加中銀政策金利発表、(米) 9月生産者物価指数、8月対米証券投資、9月鉱工業生産、9月設備稼働率、10月米住宅建設業者指数、(その他)スターン米ミネアポリス連銀総裁会見、バイズ米FRB理事、米銀行協会で「企業リスク管理」で講演、オランダ自治体金融公庫NZドル債(発行額5900万NZドル)、ノルウェー地方金融公社豪ドル債(発行額3300万豪ドル)

10/18(水)=(日) 日銀金融政策決定会合議事要旨(9月7・8日分)、8月景気動向調査・改訂値、(英) BOE議事録、9月失業率、9月失業保険申請件数、(ユーロ圏) 8月貿易収支、(加) 9月景気先行指数、(米) 9月消費者物価指数、9月住宅着工件数、9月建設許可件数、米週間原油在庫、(その他)トリシェECB総裁とオーストリア中銀のリープシャー総裁、欧州の将来に関する討論会に参加

10/19(木)=(豪)RBA月報、(日) 週間対外及び対内証券売買契約等の状況、(独) 9月生産者物価指数、(スイス) 9月貿易収支、(仏) 8月経常収支、(英) 9月小売売上高指数、9月マネーサプライM4・速報、(加)加8月国際証券取引高、8月卸売売上高、(米) 週間新規失業保険申請件数、9月景気先行指数、10月フィラデルフィア連銀景況指数、(その他)カナダ中銀金融政策報告及び記者会見、ECB理事会(非金融政策決定理事会)、米財務省インフレ連動5年債入札条件、福井日銀総裁、日銀支店長会議にて挨拶、プール米セントルイス地区連銀総裁、金融政策に関する会合で挨拶、スウェーデン地方金融公社米ドル債(発行額未定)、スウェーデン地方金融公社ユーロ債(発行額未定)

10/20(金)=(日) 8月全産業活動指数、(豪) 第3四半期輸出物価指数、第3四半期輸入物価指数、(英) 第3四半期GDP、(加) 9月消費者物価指数、(その他)福井日銀総裁、全国信用組合大会にて挨拶

2006年09月25日

    先週の外国為替市場は、重要な材料が多くドルは乱高下気味の展開となったが、特に重要なG7とFOMCというイベントをこなして、急速に高まった米金利先安感から、ドルは軟調な引けとなった。 週初はG7で、欧州勢が対ユーロでの円安懸念を表明したことから、早朝のウェリントン市場から円が急騰したが、基本的にG7声明文における為替に関する言及は、前回と全く変わっておらず、付属文もなかったことから、バーゲン・ハンティング的な円の売り戻しが進んだ。 また米経済指標では、第2四半期経常収支が悪化、7月対米証券投資は、2005年5月以来に最小の数値となり、予想を下回るコアPPIや低調な住宅着工件数にもドルは売られず、FOMCでの、金利の据置は織り込み済みとしても、利上げの可能性が完全に払拭されなかったことから、逆にドルが買い戻されるというおかしな状況が続いた。しかしながら、木曜日に発表された9月フィラデルフィア連銀指数は、サプライズ的に3年ぶりの低水準となり、米金利の先安感が急速に高まってことで、ドルは安値圏で引ける結果となった。

 今週の外国為替市場の注目は、なんと言っても先週急速に高まった米金利先安感を裏付ける経済指標が続くかが最大の注目となる。 特に今週の米経済指標は、個々はあまり重要でないとしても、消費大国である米経済を支える8月の住宅関連の指数や、第2四半期GDP・改定値、 第2四半期個人消費・改定値、8月個人所得・支出と景気の基幹を担う指標が多く、大いに注意しなければならない。 また先週のフィラデルフィア連銀指数に見られるような地方経済の状況を示す、9月リッチモンド連銀製造業指数、9月ミシガン大消費者信頼感指数・確報値、9月シカゴ購買部協会景気指数などにも特別の注目が集まると見られ、 気の抜けない週となりそうだ。 また金利の先行きのヒントとしては、ダラス地区連銀フィッシャー総裁、NY連銀のガイトナー総裁、バイズFRB理事、クロズナーFRB理事、カンザスシティー地区連銀ホーニグ総裁、ミネハン米ボストン地区連銀総裁、フィラデルフィア地区連銀プロッサー総裁、セントルイス地区連銀プール総裁等多くの連銀理事・総裁の講演や発言が控え、金利や景気に対してどういった見方を示すかは重要となりそう。 特に普段あまり注目を集めることのないフィラデルフィア地区連銀総裁の発言では、大きな関心を集めると見られる。 

Weeky Outlook
Weekly Range
from 2006/09/18
 to 
2006/09/22

通貨ペア

Open

High

Low

Close

ドル円

117.12

118.29

116.08

116.55

ユーロドル

1.2666

1.2831

1.2632

1.2785

ポンドドル

1.8812

1.9063

1.8737

1.9004

ドルスイス

1.2555

1.2586

1.2321

1.2362

ドルカナダ

1.1172

1.1297

1.1121

1.1176

オージードル

0.7531

0.7579

0.7491

0.7503

NZDドル

0.6624

0.6660

0.6547

0.6618

ユーロ円

148.06

150.26

148.06

149.00

ポンド円

220.53

222.27

220.24

221.48

オージー円

88.31

89.24

87.28

87.46

NZD円

77.85

78.68

76.41

77.15

カナダ円

104.86

105.80

103.67

104.31

スイス円

93.43

94.55

93.15

94.31

週間の予定
from 2006/09/25
to 2006/09/29
9/25(月)=(日)6月末国債および借入金並びに政府保証債務現在高、(独) 9月消費者物価指数・速報、(米) 8月中古住宅販売件数、米財務省2・5年債入札条件、財務省3・6カ月物TB週間定例入札、(その他)米ダラス地区連銀フィッシャー総裁が講演「米国とメキシコ経済の現況」、NY連銀のガイトナー総裁、コロンビア大学のフォーラムに参加

9/26(火)=(NZ) 8月貿易収支、(日) 8月企業向けサービス価格指数、(独) 8月輸入物価指数、9月IFO景況指数、(米) 9月消費者信頼感指数、9月リッチモンド連銀製造業指数、(その他)リーカネン・フィンランド中銀総裁、記者会見、バイズFRB理事が上院銀行委員会の公聴会で証言「新BIS規制」について、プライベートエクイティ・アナリストの年次会議(NY27日まで)、トヨタ・モーター・クレジット ・コーポ米ドル債(発行額4億3000万ドル)

9/27(水)=(独) 10月GFK消費者信頼感調査、(ユーロ圏) 8月マネーサプライM3・季調済、(英) 第2四半期GDP、第2四半期経常収支、(スイス) 9月KOF先行指数、(米) 米住宅ローン申請指数、8月耐久財受注、8月新築住宅販売件数、8月米住宅着工許可件数改定値、米財務省2年債入札、(その他)ノルゲバンク(ノルウェー中銀)政策金利公表、独5年債入札(新発;80億ユーロ)、英30年インフレ連動債(6億7500万ポンド)、クロズナーFRB理事、「生産性」で講演、米カンザスシティー地区連銀ホーニグ総裁が講演「金融政策と経済見通し」 

9/28(木)=(日) 週間対外及び対内証券売買契約等の状況、8月大型小売店販売額・速報、8月小売業販売額・速報、(仏) 第2四半期GDP、(独) 9月失業率、9月失業者数、(加) 8月鉱工業製品価格、(米) 第2四半期GDP・改定値、第2四半期個人消費・改定値、週間新規失業保険申請件数、8月米求人広告指数、米財務省5年債入札、(その他)岩田日銀副総裁、講演(ユーロマネー日本資本市場コングレスにて)、ミネハン米ボストン地区連銀総裁・シュタルクECB理事ポーランド中銀主催の会合で講演(ワルシャワ)、トゥンペル=グゲレルECB理事、「金融システムの近代化と経済成長」について講演、米フィラデルフィア地区連銀プロッサー総裁が講演、Norinchukin Finance (Cayman) ユーロ円期限付劣後債(発行額500億)、Norinchukin Finance (Cayman) 英ポンド建て期限付劣後債(発行額6.5億ポンド)、Norinchukin Finance (Cayman) ユーロ建て期限付劣後債(発行額10億ユーロ)、アフラック・ユーロ円建固定利付社債(発行額350億円)、スウェーデン輸出信用銀行豪ドル建て債(4800万豪ドル)、国際復興開発銀行豪ドル建て債(発行額900万豪ドル)、UBS銀行NZドル建て債(1600万NZドル)、オーストラリア・コモンウェルス銀行円建早期償還条項付利率SUP型社債(発行額150億円)

9/29(金)=(NZ) 8月住宅建設許可、第2四半期GDP、(日) 8月失業率、8月有効求人倍率、8月全世帯家計調査・消費支出、8月全国消費者物価指数、9月東京都区部消費者物価指数、8月鉱工業生産・速報、外国為替平衡操作の実施状況、(独) 8月小売売上高指数、(仏) 8月失業率、8月失業者数、9月消費者信頼感指数、8月生産者物価指数、(英) 8月マネーサプライM4・確報、8月消費者信用残高、9月GFK消費者信頼感調査、(ユーロ圏) 9月消費者物価指数・速報、(加) 7月GDP、(米) 8月個人所得、8月個人支出、8月PCEデフレータ、9月ミシガン大消費者信頼感指数・確報値、9月シカゴ購買部協会景気指数、(その他)ウェーバー独連銀総裁、「欧州に於ける金融システムの近代化と経済成長」について講演、米セントルイス地区連銀プール総裁、「指標への依存」で講演

2006年09月18日
 先週の外国為替市場は、シンガポールG7を控えて神経質な展開となったが、相対的にはドルが堅調な推移でNY市場を引けた。米国経済指標では、米7月貿易収支が過去最大となる680億ドルの赤字となったにも関わらず、全くドルが売り込まれず、米CPIも比較的落ち着いた数字で、その他9月NY連銀製造業景気指数や8月鉱工業生産もさえない数字となったが、週末にはホーニグ米カンザスシティー連銀総裁の強気発言などから、ドルが買い戻されるという奇妙の展開が続いた。 ユーロドルは、トリシェECB総裁の利上げ示唆発言を受けて一時1.2754まで買い戻される局面もあったが、総じてユーロ買い持ちのポジション調整の戻り売り圧力が強く、週末にはブルトン・仏経済財務産業相の「ユーロは十分に評価された水準」との発言を受けて、 1.2631まで下落して1.26台で引けている。 ポンドドルは、英8月消費者物価指数が予想を上回ったが、英7月貿易赤字や8月生産者物価指数の低下を受けて、揉み合い気味の相場展開となったが、ポンドクロスの買いが総じて下値を支えた。 またドル円では、日本の第2四半期GDP2次速報値、7月機械受注や第3次産業活動指数が予想より悪く、総じて日本経済の回復が鈍いことを示唆する内容となったことや、海外勢中心にG7では、円安が話題になっても特別の措置が下されることはないとの見方が強く、ドル円の下値を支え、117円前半が底堅く、一方上値では、ポールソン米財務長官の中国人民元柔軟化要請発言や周中国人民銀行総裁の「人民元相場の変動幅は遅かれ早かれ拡大」との発言等、 G7に対するリスクや中国元の切り上げ問題が上値を抑え、118.15を高値に更に上値を拡大するには至らなかった。 その他ドルスイスは、米同時テロ5年目に対する警戒感やスイス中銀の利上げリスクが上値を抑えるも、スイス中銀理事が景気減速を示唆した事やスイス中銀の利上げ実施によるアク抜け感から、クロス中心にスイスフランの軟調な展開が継続して、 週末には1.2623まで上昇した。 またNZ準備銀行は金利政策を据え置いたが、「これ以上の引締めが必要ないとの確信が持てなくなっている」、「ニュージーランドの経済は予想以上に強い」と声明されたことで、NZDドル相場は急上昇となり、維持0.6651の高値をつけ、 NZD円も78.28の高値、 AUD/NZDは、1.1323の安値まで下落した。
 一方クロス円は、総じて円揉み合いと欧州通貨の軟調を受けて、直近高値圏からは調整的な動向となった。 ユーロ円は147.76から149.87で乱高下となり、 ポンド円も217円ミドルを支えた相場からは堅調な展開も、上値は222.15でCapされた。 またオージー円は、金価格の600ドルを割れを受けて、総じて88円台での保合相場となった。 またスイス円がドルスイスの堅調を受けて、 94.76から軟調に93.18まで下落した。 
 今週の注目は何といっても、週末のG7の結果に対して、週初の市場がどういった反応を示すかだろう。 内容的には、為替に関して特に声明の内容が前回と全く変わらず、付属文もなかったことから、確かに最近のユーロ高/円安について、欧州勢の不満はあるようだが、失望感が出易くなると見られる。 ただし、こういった内容は、先週の相場に大分織り込まれた部分もあり、今週ポールソン米財務長官が21日まで訪中を予定していることから、G7後であるが、中国元の切り上げに更に踏み込んだ転換が行なわれるとの思惑もあり、一過性の円売りにも限界がありそう。 また米国では今週FOMCが20日水曜日に予定されており、金利の変更は予定されていないが、声明でのインフレ・リスクや先行きの米経済に対する見方は重要で、その他経済指標でも、第2四半期経常収支、7月対米証券投資、8月生産者物価指数、8月住宅着工件数や8月景気先行指数と重要な指標が多く、気の抜けない週となっている。 
 個別材料では中国人民元関連では、現在の変動幅の0.3%を若干拡大する方向での調整との見方が強いが、もっと踏み込んだ内容とならない限りは、市場では失望感に晒されることだろう。 また8月対米証券投資は、予想が700億ドル台と先週の過去最大を更新した8月米貿易収支を上回る見込みで、こういった内容なら特にドル売りとはならない見込みだが、第2四半期経常収支の悪化は波乱材料で、直近緩い8月PPIや住宅関連指数の落ち込みが著しいケースやFOMCで思わぬ景気減速が示唆されるような状況と合わせて、ドルの押し下げ要因となるか注目しなければならない。 一方ユーロ圏では、ドイツ9月ZEW景況感調査が重要で、ユーロ圏としては唯一ユーロ相場の維持に貢献できるかが注目となり、英BOE議事録はサプライズ的な利上げ後のポンド相場で、11月の再利上げムードを煽れるかが注目される。 また自民党総裁選挙の行方は、市場でほとんど取り沙汰されることなく、既定路線であれば特段の材料とはならない見通し。 
 その他、ウェストミンスター系通貨では、カナダドルは先週の原油、金価格の下落から軟調な推移が継続しているが、テクニカル的には次の1.11−13のブレイクに注目される。 また先週急上昇したNZDドル相場は、今週の第2四半期経常収支がバック・ドロップ的な内容とならない限りは堅調な推移が想定され、オージー相場やクロス円相場と合わせて今後も起債絡みのビッドが下値を支えるか注目され、 ユーロ円やポンド円相場では一旦高値をつけた後の揉み合いから、高値と戻り安値のどちらへ離れるかが次の方向感となりそうだ。  
Weeky Outlook
Weekly Range
from 2006/09/11
 to 
2006/09/15

通貨ペア

Open

High

Low

Close

ドル円

116.94

118.15

116.61

117.57

ユーロドル

1.2677

1.2754

1.2631

1.2666

ポンドドル

1.8651

1.8919

1.8603

1.8812

ドルスイス

1.2476

1.2623

1.2394

1.2555

ドルカナダ

1.1093

1.1237

1.1121

1.1192

オージードル

0.7541

0.7568

0.7483

0.7531

NZDドル

0.6376

0.6651

0.6343

0.6624

ユーロ円

148.21

149.87

147.76

148.92

ポンド円

218.15

222.15

217.61

221.09

オージー円

88.16

88.98

87.77

88.47

NZD円

74.57

78.28

74.05

77.85

カナダ円

104.37

105.73

104.00

105.03

スイス円

93.76

94.76

93.18

93.64

週間の予定
from 2006/09/18
to 2006/09/22

9/18(月)=東京市場休場(敬老の日)、(英)9月ライトムーブ住宅価格指数、(ユーロ圏) 7月鉱工業生産・季調済、(加)7月国際証券取引高、(米) 第2四半期経常収支、7月対米証券投資、9月NAHB住宅市場指数

9/19(火)=(日)基準地価(国土交通省)、8月全国・東京都百貨店売上高、(仏) 7月経常収支、(独) 9月ZEW景況感調査、(ユーロ圏) 9月ZEW景況感調査、(加) 8月消費者物価指数、(米) 8月生産者物価指数、8月住宅着工件数、8月建設許可件数、(その他)ポールソン米財務長官訪中(21日まで)、IMF世界銀行年次総会、英10年物価連動債入札、ザルム蘭財務相2007年予算について記者会見、ゼネラル・エレクトリック・キャピタル豪ドル建て債(発行額2億9600万豪ドル)、STB Finance Cayman英ポンド建て劣後特約付永久社債(発行額5億ポンド)

9/20(水)=(英) BOE議事録、8月マネーサプライM4・速報、(加) 8月景気先行指数、7月卸売売上高、(米) FOMC政策金利発表、米週間原油在庫、(その他) 自民党総裁選挙、ハーパー加首相、NYエコノミッククラブで講演、ブラットナー・スイス中銀副総裁講演、独長期債償還(170億ユーロ)、スウェーデン地方金融公社NZドル建て債(5650万NZドル)、ノルウェー地方金融公社南ア・ランド建て債(発行額1億1500万ランド)

9/21(木)=(NZ) 第2四半期経常収支、(豪)8月RBA月報、(日) 8月通関ベース貿易収支、20年債入札、(スイス) 8月貿易収支、(ユーロ圏) 7月経常収支・季調前、(加) 7月小売売上高、(米) 週間新規失業保険申請件数、8月景気先行指数、9月フィラデルフィア連銀景況指数、(その他)福井日銀総裁全国証券大会において挨拶、英5年債入札、ドイツ復興金融公庫南ア・ランド建て債(発行額1億8812万ランド)


9/22(金)=(日) 第3四半期法人企業景気予測調査、週間対外及び対内証券売買契約等の状況、7月全産業活動指数、(仏) 8月消費者支出、 (ユーロ圏) 7月製造業受注


2006年09月11日
 先週の外国為替市場は、9月15日にシンガポールで開かれるG7を前に、円が相場の中心となった。 ただし、全体的にはドルの買い戻しが進み、クロス円中心の円高と言えるかもしれない。 そのためドル円相場自体は乱高下気味の展開となった。 
 個別ではドル円は、週初から日本の第1四半期法人企業統計の改善や人民元の一段高、週末の日銀金融政策決定会合後の福井総裁会見で強気の見通しが出るとの思惑から、117円を割り込んで一時115.57の安値まで下落したが、下値では本邦輸入企業の長期為替予約や米系のショート・カバーが値を支えた。 またミロー独財務次官が「次回G7では、円の弱さについて協議する見通し」とサプライズ的なコメントをしたことから、クロス円中心に相場は大崩となる局面もあったが、福井日銀総裁が日銀金融決定会合後に「金利水準調整、ゆっくり進める姿勢にいささかも変化ない」とコメントしたことで、117円近辺へ反発して引けた。一方ユーロドルは、ユーロ圏7月生産者物価指数が予想を上回ったことや米べージュブックが景気減速を示した内容となったことから、1.2875を高値に堅調な週前半の推移だったが、ユーロ円の売りやユーロドル自体のロング・ポジションが相当積みあがっていることもあり、週末にはポールソン米財務長官が「強いドルは国益」と発言したことや、イエレン米サンフランシスコ連銀総裁やピアナルト米クリーブランド地区連銀総裁が追加利上げの可能性を示唆したことで、 週末には1.2651の安値まで売り込まれて安値圏で引けている。 またポンドドルも、直近の堅調な相場も英MPCで金利が据え置かれたことで、1.9076から1.8628まで値を下げた。 その他ウェストミンスター通貨では、ドルカナダは、カナダ中銀が金利を据え置くも、その後の声明で景気の堅調さを示したことから週初は堅調な推移となったが、 8月雇用統計が悪化したことで、週末には久々の1.1209まで上昇した。 またこの処堅調だったNZDドルは、カレン・ニュージーランド財務相が「自国通貨高は減速傾向のニュージーランド経済にとってリスクだ」と述べたことで、0.6357まで値を下げた。 
 他方クロス円は、総じて円高と欧州通貨安のダブル・パンチから、 全てのクロス円が8月末の高値から一転して大きく値を崩す展開となった。 特にユーロ円は、150.36から147.56まで下落、 ポンド円も223.08から217.43まで大きく値を下げ、NZD円は、AUD/NZDの買戻しから76.92から73.99まで3円近く値を下げる展開となった。
  今週の経済指標としては、米7月貿易収支や米8月消費者物価に注目が集まるが、材料的にはインパクトが薄そうで、それより米要人発言が相次ぎ、ミネハン米ボストン地区連銀総裁、コーンFRB理事、プール米セントルイス地区連銀総裁、イエレン米サンフランシスコ地区連銀総裁、ホーニグ米カンザスシティー地区連銀総裁などの講演が予定されていることから、こういった連銀理事の米経済に対する見方やインフレ懸念発言には特別の注意を払っておきたい。 またポールソン米財務長官が「国際経済」について講演する予定だが、先週既に「強いドルは国益」と喋ってしまったので、今週同じ発言を繰り返してもあまり効果はなさそう。 それより先週ミロー独財務次官に端を発した「円安懸念」発言が尾を引いて、シンガポールG7での円安けん制発言や中国人民元に対するけん制発言がなどが、ドル円やクロス円の上値を抑えるのかは注目される。
 個別では、ユーロドルが1.26ミドルを維持できるかは最大の注目で、ドリシェECB総裁記者会見が金利先高感を維持できるかは注意して見ておきたい。 特にユーロドルでは、直近大幅なロングが出来ているとの見方が強く、1.26ミドルを割り込むなら更に大きなストップ・ロスを誘発する可能性が高く、1.25ミドルは方向のリスクとなる可能性が指摘されている。 一方ドル円では、115円ミドルの堅さと117円ミドルの上抜けがキーとなりそう。 特にクロス円では、ユーロ円の150.72、ポンド円の223.85の高値が本当に上値つきとなるのか、ユーロ円の147円前半、ポンド円の217円前半はキー・ポイントとなりそうで、こういった可能ブレイクが実現するなら、その他クロス円相場全体に影響を与えることから、今週のクロス円の動向には最大の関心を払っておきたい。  
 その他金融政策では、スイス中銀とNZ中銀の金融政策決定会合が予定されている。 NZ中銀は金利政策の変更がなさそうだが、スイス中銀の利上げの可能性は高く、スイスフラン相場には注意したい。 特にドル買戻しの流れに飲み込まれる可能性も高く、ドルスイス単体では若干厳しくも対クロスでのスイスフラン相場が堅調な推移となるかが注目され、ポンドスイス相場などでは、テクニカル的に2.35でダブル・トップをつけていることから、2.31前半のネック・ラインを割り込む展開となるかは注目したい。 また軟調なクロス円相場ではあるが、今週月曜日には、国際金融公社豪ドル建て債(発行額1億5700万豪ドル)、水曜日には、 国際復興開発銀行豪ドル建て債(9000万豪ドル)などの起債が予定されており、オージー円相場を支えるか注目している。
Weeky Outlook
Weekly Range
from 2006/09/04
 to 
2006/09/
08

通貨ペア

Open

High

Low

Close

ドル円

117.12

117.12

115.58

116.94

ユーロドル

1.2840

1.2875

1.2651

1.2677

ポンドドル

1.9055

1.9076

1.8628

1.8651

ドルスイス

1.2298

1.2508

1.2278

1.2476

ドルカナダ

1.1044

1.1209

1.1042

1.1205

オージードル

0.7668

0.7720

0.7531

0.7541

NZDドル

0.6555

0.6577

0.6357

0.6376

ユーロ円

150.37

150.36

147.56

148.21

ポンド円

223.08

223.08

217.43

218.15

オージー円

89.81

89.85

87.79

88.16

NZD円

76.75

76.92

73.99

74.57

カナダ円

105.92

105.92