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 最新

 01日の東京市場は、昨日のFOMCの結果を受けて乱高下となった相場のポジション調整や本日の米国経済指標の発表を控えて、様子見の展開となった。 ユーロドルは、1.4456から1.4487で推移し、ポンドドルも2.0777から2.0810で高値圏で小じっかりとした展開となった。またドル円も小動きとなり、115.18から115.58揉み合い気味に推移した。一方クロス円は、昨日の急上昇からは利食いが優勢となったが、下値の底堅い状況は継続した。 ユーロ円は、167.23から166.63まで調整となり、ポンド円は、240.42から239.30へ一時値を落とした。 またオージー円は豪州9月小売売上高が予想を上回り、今月6日の豪州準備銀行による利上げ期待が高まったが、107.79の高値から107.15まで調整的な下落となり、再度107.70台まで回復した。ロンドン市場では、米経済指標の発表を控え様子見の展開が続き、期待感からドル買いが優勢になった。ただしNY市場では、米10月ISM製造業指数が予想を下回ったことや、米株式市場の大幅下落を受け、ドルが売られる展開となった。ユーロドルは1.4404まで下落後、1.4478へ強含み、ポンドドルは、M&Aがらみの買いが支え2.0780から2.0874まで上昇し26年ぶりの高値を更新した。またドル円は、ダウの360ドル近い下げを受けて115.92から114.47まで急反落した。 一方クロス円も調子良く買っていたせいもあるが、米株価下落に伴いリスク警戒感の再燃に大きく値下げる展開となった。 ユーロ円は、167.15から164.95まで下落し、ポンド円は、ユーロポンドの売りから乱高下気味もあったが結局241.37から237.97まで値を下げ、オージー円は、107.83から104.31まで大きく下落した。

【経済指標&要人発言】
日・対内外証券投資(10/21-27)対内債券投資:7403億円の流入超/対外債券投資:4613億円の流出超/対内株式投資:456億円の流入超
豪・9月貿易収支:-18.62億豪ドル(輸出179.16億豪ドル、輸入197.79億豪ドル)(8月-16.65億豪ドル)
豪・9月小売売上高:前月比+0.8%、前期比+1.9%
中・10月PMI:53.2(9月56.1)

福井日銀総裁
「生産・所得・支出の好循環メカニズムが維持されるもとで、日本の景気は息の長い拡大」
「経済・物価情勢の改善度合いに応じたペースで徐々に金利水準を調整」
「国際市場は不安定な状況、米下振れリスクなど世界経済に不確実性」
「人々の物価観を念頭に置かなければ、正しい政策判断できない」
「CPIと生活実感にギャップが生じ、開きつつある」
「金融市場、資産市場、為替を十分注視、分析して政策運営している」
「米経済のダウンサイドリスク、世界経済に波及し日本経済にも何がしかの影響及ぶ可能性」
「金融政策を急ぐことで、日銀が益することはない」
「リスク再評価の過程をこなせば、世界・日本経済の成長パス辿りやすくなる」
「金利設定のタイミング誤ると先行き実体経済の振れ大きくなるリスク」

武藤日銀副総裁
「現在の日本の資産価格、過熱状態にはない」

英・10月製造業PMI:52.9(予想54.4、9月54.7)(2006年12月以来の低水準)

津田財務官
「金融政策は、景気回復持続的にするよう金融面で支えてもらうこと大事」
「景気は持続的な回復続けているが、実体経済・経済指標見ていきたい」

米・週次新規失業保険申請件数:32.7万件(予想33万件、前回33.3万件←33.1万件)
米・9月個人所得:前月比+0.4%(予想+0.4%、8月+0.4%←+0.3%)
米・9月個人消費支出(PCE):前月比+0.3%(予想+0.4%、8月+0.5%←+0.6%)
米・9月コアPCE価格指数:前月比+0.2(予想+0.2%、8月+0.1%)、前年比+1.8%(予想+1.8%、8月+1.8%)
米・10月ISM製造業景気指数:50.9(予想51.5、9月52.0)

ジョーダン・スイス中銀理事
「スイスフラン安に引き続き警戒」
「金利差がキャリートレードを推奨」
「市場は通貨上昇の可能性を認識すべき」
「スイス中銀はスイスフラン安が価格安定を脅かすようであれば対応」
「長期的なスイスフラン安が物価高騰のリスクを高める」
「3ヶ月LIBORは適切な水準」
「市場混乱が見通しを困難にさせる」
「08年の価格見通しは安定化すると予想」

 2日の東京市場は、昨日の急速な円の買い戻しからは、本邦機関投資家や個人投資家のバーゲン・ハントから円は切り返しを見せた。ただし、上値では米雇用統計を前に利食い売りが抑えた。 ドル円は114.37から114.93まで上昇したが、米系証券のサブプライム関連の損失の噂から反落した。ユーロドルは、1.4415から1.4474で堅調推移となり、ポンドドルも2.0771から2.0834での推移となった。一方クロス円は、総じて反発気味もやれやれの売りに乱高下気味となった。ユーロ円は165.05から166.02まで上昇後、再度下値をつける動きとなった。またポンド円は237.65から239.03、オージー円は104.43から105.63、NZD円は86.73から87.66へ一時反発し、カナダ円は120.24から121.18で上下波動を繰り返した。ロンドン市場では、米雇用統計の発表を控え様子見の展開が続く中、ドル円、クロス円に買戻しが入り円は軟調に推移した。NY市場では、強い米雇用統計を受けて、一時ドル買いが優勢になるものの、メリル・リンチやゴールドマン・サックスのサブプライム問題の損失拡大の噂など金融信用不安が払拭されない事から株価が下落に転じ、ドル売り、円の買い戻しの展開となった。ユーロドルは1.4450へ下落後、1.4528まで反発、ポンドドルは2.0787から2.0898まで上昇し、26年ぶりの高値をつけた。ドル円は115.44まで値を上げたが、その後は株価の下落やドル売りの波に、114.53へ反落した。またドルカナダが堅調なカナダ雇用統計を受けて、0.9325の安値と1800年台後半以来の安値へ下落した。一方クロス円は、株価の堅調スタートや米雇用統計の発表後のドル円の上昇に反応したが、米株価下落に伴い値を下げるが、その後は株価に反転に、比較的堅調なレベルで引けた。ユーロ円は165.69から167.14まで上昇後、165.85へ反落し、ポンド円は一時240.29の高値まで上昇後、238.30へ反落、その後は240円近辺に反発して引けた。またオージー円は106.55まで上昇後、104.74へ反落して、106円近辺で引けた。

【経済指標&要人発言】
日・10月マネタリーベース:前年比+0.5%
韓・10月末外貨準備高:2601.4億ドル(前月比+28.4億ドル)

福井日銀総裁
「金融市場の予想外の大きな変動を念頭に置いている」
「長期金利の先行き、上下いずれの方向にもかなりのリスク」

岩田日銀副総裁
「為替相場を含め、市場動向が経済に与える可能性踏まえて政策運営」
「金融政策は、あくまで物価の安定を通じた経済の健全な発展にある」

独・10月製造業PMI:51.7(予想53.5、9月54.9)、2005年9月以来の低水準

メルシュ・ルクセンブルク中銀総裁
「ユーロ高はユーロ圏の堅調な成長見通しを反映」

米・10月非農業部門雇用者数:前月比+16.6万人(予想+8万人、9月+9.6万人←+11.0万人)
米・10月失業率:4.7%(予想4.7%、9月4.7%)
米・10月平均時給:前月比+0.2%(予想+0.3%、9月+0.3%←+0.4%)
米・9月製造業受注指数:前月比+0.2%(予想-0.5%、8月-3.5%←-3.3%)
加・10月雇用者数増減:前月比+6.3万人(予想+1.35万人、9月+5.11万人)
加・10月失業率:5.8%(予想5.9%、9月5.9%)

ウェーバー独連銀総裁
「世界、ドイツ経済リスクは上昇」
「世界経済に悲観的になる根拠無し」
「ドイツ、世界の経済拡大ペースは減速」

ストロスカーンIMF専務理事
「ドルは過剰評価、下落しても驚かず」

フレアティ加財務相
「利下げはカナダドル高への応急措置にはならない」

 5日の東京市場は、材料難ながら、東京株式市場が、先週の米株に続きサブプライム関連損失の拡大懸念を受けて下落したため、リスク回避のドル円、クロス円の売り圧力が強まり、欧州通貨を含めて全般的に軟調に推移した。ユーロドルは、早朝から上値トライとなったが、ユーロ導入後の高値の1.4530をつけた後は、利食いに1.4471まで軟調に推移し、ポンドドルは、2.0856から2.0894での動きとなった。またドル円は114.82から114.27まで下落した。 一方クロス円は、ファンド系の売りが強まり、ユーロ円は、166.63から165.56まで下落、ポンド円は、239.70から238.63で推移し、オージー円は、105.80から105.01まで下落となった。 ロンドン市場では、欧州主要株式市場が下落した事を受けて、ドル円、クロス円が軟調に推移した。NY市場では、米株式市場が100ドル近く下落してスタートしたことから、円の買い戻しが強まったが、その後の米10月ISM非製造業指数が予想以上に強く、株式市場が下げ幅を縮小したことで円の売り戻しが優勢となった。 ユーロドルは、1.4491から1.4444まで下落し、ポンドドルは弱い経済指標から金利据置見通しが強まり2.0885から2.0783まで下落した。またドル円は114.02まで一時下落したが、114.59へ値を戻した。一方クロス円は、米株価の動きに連動する形で、ユーロ円は165.12まで下落後、ドル円の反発に連れ165.93まで値を回復。 ポンド円は237.15まで下落後238円半ばまで、オージー円は104.55まで下落後105円半ばまで値を戻す展開となった。

【経済指標&要人発言】
NZ・7-9月期賃金コスト指数:前期比+1.3%(前期比予想+0.8%、前期+0.8%)

篠原財務官
「ドル安による米経常赤字減少は歓迎すべきこと」
「為替レートはファンダメンタルズを反映すべきで市場で決まる」
「日本の外貨準備は市場に中立に運用すべき」
「政府系ファンドの設立には日本は相当に慎重になる必要」
「米住宅市場の調整は相当時間かかる、価格下落の影響に注目すべき」

9月日銀金融政策決定会合要旨
「金融緩和行き過ぎという上振れリスク減少の方向」
「米国雇用動向や住宅価格、融資態度によっては個人消費に悪影響」
「資源配分にゆがみ生じることを防ぐため、金利調整の考え方は維持」

温家宝中国首相
「中国の個人投資家に香港株への直接投資を解禁するには、資本流出を制御し本土株式市場への急激なショックを回避するための新法が必要」

呉暁霊・中国人民銀行副総裁
「中国は銀行システムの流動性を吸収するためにさらに努力」
「為替制度の柔軟性を一段と拡大し、中国人民元の完全交換性を実現する計画」

英・9月鉱工業生産:前月比-0.4%(前月比予想+0.2%、8月+0.1%)
英・9月製造業生産:前月比-0.6%(前月比予想0.0%、8月+0.5%←+0.4%)

福井日銀総裁
「日銀は利上げをしたい、あるいは急いでいることはない」
「ダウンサイドリスクにかまけて頭空っぽにして待つのは将来の大ミスにつながる」
「リスクの再評価の過程、もう少し時間かかる」
「株式市場、ボラティリティ高い状況続いている」
「FRBはソフトランディングシナリオに自信、われわれも共有」
「実勢よりも低すぎる金利は将来への危険性はらんでいる、タイムリーにあげていかなければならない」
「金利引き上げ、適正なタイミングでやらなければいけないがスケジュール感持たず慎重に判断」
「将来にわたってバブル発生させてはいけない、起きると強い反動ある」
「米経済が本当に悪くなった場合には、中国は足元すくわれるリスクも」

トリシェECB総裁
「米国の強いドルに関するコメントを評価」
「日本経済は回復しており円はそれを徐々に反映すべき、との日本の発言を評価」
「金融のリスクはこれまで過小評価されていたが、現在調整が進行中」

ラガルド経済財務雇用相
「サブプライム問題、仏実体経済に影響及ぼす理由はない」

米・10月ISM非製造業景気指数:55.8(予想54.0、9月54.8)

クロズナーFRB理事
「サブプライム市場は更に悪化する恐れも」
「貸し手に対して体系的な借り手救済策を要請」
「住宅差し押さえは今後数四半期に渡り増加を予想」
「住宅価格不振は当面継続」

ミシュキンFRB理事
「連銀は時期を得た、柔軟で、断固たる姿勢が必要」
「利下げは実質的なインフレ見通しを変化させず。もし利下げが必要でなくなれば相殺の可能性。」
「第3四半期GDPは相当な潜在的な強さを示す」
「利下げは金融機関の救済を目的としたものではない」
「10月の利下げは、経済リスク縮小を目的としたもの」
「ドル相場を含む資産価格を注視すべき」
「ドル安はインフレ要因」
「もし価格安定すればドルの影響は縮小」
「連銀はインフレを抑制する対応」
「米経済はかなり弾力性がある」

 6日の東京市場は、材料難の中不透明感が強い展開となったが、東京株式市場が軟調を継続したことにより、早期にはドル円、クロスは上値の重い展開が続いた。 ただしその後株価が値を戻したことや欧州勢がドル売りで参入したことから、クロス円が上値を拡大した。 ユーロドルは、1.4467からキング英中銀総裁の発言を受けて、金融不安が継続して1.4532の高値まで上昇、ポンドドルは、2.0809から2.0876に値を上げた。 またドル円は、114.56から114.27まで下落後114.77まで反発となった。一方クロス円は、全般的に堅調に推移し日中高値を更新した。 ユーロ円は、165.47から166.54まで上昇し、ポンド円は、237.77から239.14まで、オージー円は、105.22から105.89まで値を上げる展開となった。ロンドン市場では、米英のイラン攻撃計画で地政学リスクが意識されたことからドル売りが進み、欧州主要株式市場の上昇を受けてクロス円の買いが先行した。NY市場では、主だった経済指標がない中、NYダウがプラス・スタートとなったが、後に否定されたが米インべストメント・バンクのサブプライム関連の評価損計上の噂や格付け会社フィッチによる複数の米金融会社の格下げを受けて、NYダウが調整となり一時円の買い戻しが出たが、その後は株価が堅調な反発となったことで、ドル円、クロス円の買いが強まった。ユーロドルは、1.4517から1.4571の高値まで上昇、ポンドドルは2.0837から2.0906dの推移。ドル円は114.78で上値を抑えられて一時114.26まで値を下げた。 一方クロス円はNY株に連れて堅調なレベルで引けた。ユーロ円は166.25から167.08の高値、ポンド円は239.61、オージー円は106.62、NZD円は89.55の高値をつけ、ドルカナダが、0.9200まで下落したことで、カナダ円は124.66の高値をつけた。

【経済指標&要人発言】
英・10月小売売上高(英小売協会):前年比+1.0%(9月+3.0%)
インドネシア中銀:政策金利8.25%据え置き

カレンNZ副首相兼財務相
「巨額な経常赤字(対GDP比8.2%)は維持不可能。低い貯蓄率が外的衝撃に対する脆弱さを生み出している。」

グリーンスパン前米FRB議長
「米住宅価格下落、高水準の在庫は主要な懸念要因」
「米住宅在庫の改善について楽観視していない」
「米金融市場、米住宅の過剰在庫の処理に一部左右される」
「市場の調整は完了していない、中央銀行の資産バブル処理について確信持てない」
「柔軟性の高い市場は、現在のようなバブル破裂を吸収可能」
「原油価格の異常な上昇にも関わらず、世界経済は非常に力強い」
「中央銀行は、商品市場からのインフレ圧力を抑制可能」
「商品価格が今後大幅に上昇しても、インフレ上昇を意味しない」
「ドルの下落は、好ましくも、その逆でも無い」
「ドルは米経常赤字で下落との見方は正しくない。すでに下落している。」
「ドルは長期的には下落トレンド」
「ドル下落は潜在的にインフレ加速の可能性」
「東アジア、中国の生産性は改善し、所得、為替相場を押し上げる」
「ディスインフレが弱まる環境下でのドル安は、米国にとって問題となる可能性」

フィッチ
「中国の格付けを、A+に引き上げ」

周小川中国人民銀行総裁
「中国の金融政策、インフレ抑制以外に経済成長の促進、雇用創出を目指す」
「中国人民銀行の最優先事項は、インフレ抑制と人民元相場の安定維持」

キング英中銀総裁
「銀行が信用収縮から正常に戻るまで、さらに数カ月かかる見通し」
「ノーザンロックが300億ポンドの資金調達が必要なことは、最初から明白だった」
「英財務相が、ロイズTSBのノーザンロック買収を支持しないことを最終決定」

ユーロ圏・9月小売売上高:前月比+0.3%(予想+0.6%、8月+0.0%←+0.1%)
ユーロ圏・9月生産者物価指数:前年比+2.7%(予想+2.6%、8月+1.7%)
ユーロ圏・10月サービス業PMI改定値:55.8(予想、速報55.6、9月54.2)
仏・10月サービス業PMI:58.5(予想57.3、9月56.8)
独・10月サービス業PMI:55.1(予想54.6、9月53.1)
独・9月製造業受注:前月比-2.5%(予想-0.2%、8月+1.9%←+1.2%)

OECD報告
「スイス経済は穏やかに減速へ、スイスフランの動向がリスク」

11月1日経済財政諮問会議議事要旨
「福井日銀総裁:適切なタイミングでの金利の引き上げは必要」

加・9月建設許可件数:前月比-1.7%(予想+1.8%、8月+1.7%←+1.4%)
加・10月Ivey購買部協会指数:57.1(予想55.0、9月56.0)

ユンケル・ルクセンブルク首相兼財務相
「為替の過度のボラティリティーにアレルギーがある」
「米国は“強いドルが国益に叶う”、日銀は“円はファンダメンタルズを反映すべき”とするとしている」

ジェンキンス・カナダ中銀上級副総裁
「上方、下方リスクは10月より上昇した可能性」
「政策金利はインフレ目標に調和」
「経済リスクは消費とカナダドル高」
「ドルカナダの上昇は歴史的状況からの予想を上回る」
「中国は更なる通貨柔軟性が必要、柔軟性の欠如は他国の重荷となる」
「カナダ経済はショックにうまく対応」
「更なるカナダドル高はかなりのリスクに」

キング英中銀総裁
「銀行が信用収縮から正常に戻るには更に数カ月」

 07日の東京市場は、東京株式市場の下落や中国当局者の「中国は外貨準備を多様化し、ユーロなど強い通貨の購入を増やすべき」と言う発言を受けてドル売りが殺到した。ユーロドルは、その中国の外貨準備をドルからユーロにシフトする観測を受けて、1.4555から史上最高値の1.4666まで上昇し、ポンドドルは、2.0875から2.0953まで上昇した。ドル円は114.79から113.68まで下落する形となった。一方クロス円は、当初欧州通貨の上昇に上値拡大となったが、その後は東京株式市場の下落、ドル円の下落に連れて値を下げた。 ユーロ円は、167.65まで上昇した後、166.31まで反落し、ポンド円は、239.61から238.10まで軟調に推移した。オージー円は、豪準備銀行が政策金利を0.25%引き上げて6.75%とし、追加利上げを示唆したことで、106.21から107.15まで上昇しが、その後値を消す展開となった。ロンドン市場は、東京からのドル売りに終止符を打てず、ずるずるとドルが値を下げる展開が続いた。NY市場では、米7−9月期労働生産性がここ4年の中で最大の伸びになったこと受け、東京時間から強いドル売りは一服気味となったが、NYダウがGMが四半期ベースで過去最大の損失を計上したことを嫌気して下落からスタートしたことから、ドル円、クロス円の売りが強まり、結局ダウが360ドウ近い下げを演じたことから、ドル円やクロス円が急落した引けた。 ユーロドルは、1.4731まで上昇し史上最高値を更新したが、その後、1.4617へ反落し、ポンドドルは2.1072まで上昇し、26年ぶり高値を更新後、2.0931へ反落した。ドル円は114.02から112.61まで下落した。 一方クロス円は、ドル円の下落、米株価の急落を受け全面安の展開となった。ユーロ円は167.06から164.80まで下落し、ポンド円は、238円後半から236.61で、オージー円は106円半ばから104.47まで急落となった。 またこの日一時0.9058の安値まで売られたドルカナダが、材料も無く達成感から0.9306まで一時買い戻されたことで、カナダ円は120.99の安値まで下落となった。

【経済指標&要人発言】
日・10月末外貨準備高:9544億8400万ドル(前月末比+88億8300ドル)、過去最高
日・2006年度外為特会運用利回り:4.00%(3兆6917億円)、05年度3.25%、04年度2.56%、03年度2.42%、02年度3.57%
中国・2007年金生産量260トン予想(2006年240.1トン)⇒米国を抜き世界第2位へ(新華社)

豪準備銀行:政策金利(オフィシャルキャッシュレート)を0.25%引き上げ6.75%に決定

豪準備銀行
「豪インフレは加速、08年第1四半期までに3%超える公算」

成思危・全人代常務委員会副委員長
「中国は外貨準備を多様化し、ユーロなど強い通貨の購入を増やすべき」
「ユーロを一段と購入すべき、という意味で言ったのではない。下落する通貨を補うために上昇するユーロを利用すべきという意味。」
「中国は為替政策で海外の圧力に屈しない」

温家宝中国首相
「中国、景気抑制策を継続していく」

独・9月鉱工業生産:前月比+0.3%(予想-0.3%、8月+1.9%←+1.7%)

独5賢人委員会最新経済見通し
「GDP伸び率:2007年2.6%(前年予想1.8%)、2008年1.9%」
「失業率:2007年9.0%(前年予想10.2%)、2008年8.3%」
「CPI上昇率(平均):2007年2.1%(前年予想2.3%)、2008年2.0%」
「財政収支(対GDP比率):2007年0.0(前年予想-1.5%)、2008年0.2%」

李勇・中国財政省次官
「中国投資(中国の国家投資ファンド)、国際金融市場での運用に当たっては極めて慎重なスタンスで徐々に行う」
「金融商品に投資するのは運用資産2000億ドルのうち3分の1程度にとどめる」

米・週次原油在庫統計(11/2時点)
 原油在庫:前週比-82万バレル(予想-150万バレル、前回-389万バレル)
 ガソリン在庫:同比-82万バレル(予想+0万バレル、前回+130万バレル)
 留出油在庫:同比+10万バレル(予想-45万バレル、前回+81万バレル)
 製油所稼働率:86.2%(予想86.8%、前回86.2%)
米・7-9月期非農業部門労働生産性速報値:前期比+4.9%(予想+3.0%、前期+2.2%←+2.6%)
米・7-9月期単位労働コスト速報値:前期比-0.2%(予想+1.0%、前期+2.2%←+1.4%)
米・9月卸売在庫:前月比+0.8%(予想+0.2%、8月+0.7%←+0.1%)
米・9月消費者信用残高:37億ドル(予想+83億ドル、8月+15.4億ドル←+121.8億ドル)

ウォルシュFRB理事
「インフレを懸念する重要な理由がある」
「景気低迷が長期化するリスクを認識している」

ラッカー米リッチモンド連銀総裁
「10/31の利下げを支持」
「市場混乱やインフレのリスクはほぼ均衡」

プール米セントルイス連銀総裁
「ドルの下落は、非常に異常な状況でない」
「市場は次回の会合での利下げを期待すべきでない。しかしながら利下げを除外するという事ではない」
「先物市場は連銀に重要な情報を与える」

ロックハート米アトランタ連銀総裁
「緩やかなドルの下落は管理可能」
「緩やかな減速が最も可能なシナリオ」
「10/31の利下げは下方リスクへの保険」

ロシア中銀副総裁
「石油安定化基金の他通貨への転換を提案」

サルコジ仏大統領
「ドル安は貿易戦争を巻き起こすリスク」
「米国は強いドルを支持する政策を維持するべき」

シュタインブリュック独財務相
「ユーロ高は全く問題がないというわけではないが、原油価格の上昇に対処」

 8日の東京市場のクロス円は、昨日の急落からの買戻しが優勢になり、全般的に堅調に推移したが、その後は頭が重くも見合う展開となった。ユーロドルは、1.4615から1.4674まで堅調に推移し、ポンドドルは、2.0974から2.1031での動きとなった。ドル円は、9月の機械受注が予想を下回ったことで、ドル買いが入り113.04まで反発した。一方その他のクロス円は、ユーロ円が、164.10から165.74まで上昇し、ポンド円は、235.49から237.60まで、オージー円は、103.19から104.85まで堅調に推移した。ロンドン市場では、引き続きドル円、クロス円の買い戻しが優勢になり、英中銀の政策金利据え置きを受けてポンドが買われる展開となった。NY市場では、米株価下落やバーナンキFRB議長の「来年の半ばまで弱い」等のハト派発言に反応し、ドル売りが加速した。ユーロドルは、ECBが予想通りの金利据え置きを決めたものの、トリシェ総裁のタカ派発言により1.4646から1.4705まで上昇し、ポンドドルは英中銀の金利据え置き決定後にポンド買いが強まり2.1055から2.1117まで上昇し高値を更新した。またドル円は、NYダウの200ドル近い下げで113.24から112.24まで売られる展開となった。一方クロス円は、NY株の動向に連動して、下落後株価がプラスに転じて値を回復した。 ユーロ円は166.16から164.51まで下落し、ポンド円は、238.85から236円半ばまで、オージー円は、105.51から103円の半ばまで値を下げた後、それぞれ値を戻す展開となった。

【経済指標&要人発言】
日・9月機械受注:前月比-7.6%(製造業から:前月比+5.7%、非製造業から:前月
比-17.1%)、7-9月期:前期比+2.5%、10-12月期見通し:前期比+3.1%日・対内外証券投資(10/28-11/3)
対内株式投資:2022億円の流入超
対外債券投資:9180億円の流出超
対内債券投資:2880億円の流入超
日・10月マネーサプライ:前年比+2.0%
日・10月景気ウォッチャー調査:現状判断DI41.5(9月42.9)、先行き判断DI43.1(9月46.0)
NZ・第3・四半期失業率:3.5%、失業者数79,000人、就業者数2,150,000人(第2・四半期:3.6%、81,000人、2,157,000人)
豪・10月失業率:4.3%、就業者数10,534,000人、前月比+12,900人(フルタイム
+70,600人、パートタイム-57,700人) 失業者数478,500人
(9月失業率:4.2%、就業者数10,521,000人、失業者数462,800人)
ロシア・外貨準備高:4479億ドル
スイス・10月失業率:2.6%
独・9月貿易収支:+179億ユーロ(予想+160億ユーロ、8月+155億ユーロ←+153億ユーロ)

ヤム香港金融管理局(HKMA)長官
「香港ドルのペッグ制を強化する余地ある」

英・10月住宅価格(ハリファックス):前月比-0.5%

英中銀:政策金利を5.75%に据え置くことを決定

中国人民銀行
「2007年の中国GDP伸び率は11%を上回り、CPIは4.5%前後と予想」
「流動性を引き締める努力を強化する」
「人民元の柔軟性を高め、基本的に安定を維持」

米・週次新規失業保険申請件数:31.7万件(予想33.0万件、前回33.0万件←32.7万件)
加・10月住宅着工件数:21.95万件(予想22.75万件、9月28.13万件←27.82万件)
加・9月新築住宅価格指数:前月比+0.3%(予想+0.4%、8月+0.4%)

ECB:政策金利4.00%に据え置くことを決定

バーナンキ米FRB議長
「FOMCは成長に下方リスクを予想」
「インフレには重要な上向きリスクがある」
「FOMCは10-12月期に成長が顕著に減速すると予想」
「08年前半は成長鈍化を予想するが、08年後半に回復する可能性」
「ドル安、原油・商品高が短期的インフレを加速させる」
「住宅ローン返済不履行は向こう数四半期にわたって増加すると予想」
「中国のドル資産離れは懸念せず」
「ドルの価値は経済、貿易政策次第」
「中期的に健全なドルを予想」
「利下げ以降、リスクは更に均衡」
「連銀はインフレリスクを無視できず」
「住宅不況の他経済への波及は今のところ限られる」
「指標に変化がみられれば必要な対応」
「投資家を保護する事は我々の仕事でない」
「米住宅市場は来年第2四半期に底を打つと予想」
「サブプライム関連の起こりうる損失総額は、おおよそ1500億ドル」

トリシェECB総裁
「ECBは常に警戒体制。行動の用意がある」
「為替介入に関する言及はしない」
「ECBは上方インフレリスクに対処する」
「政策決定において更なる情報が必要」
「ECBはすべての展開を非常に綿密に監視」
「物価リスクに対し時期を得た、確固たる対応を行う」
「ECBはインフレ期待を抑制するため行動」
「為替の混乱した動きは歓迎せず」
「最近の為替相場は急激」

 9日の東京市場は、一部の米銀が米国で決済関連で問題があったようで、これに端を発して、この米系金融機関の破綻の可能性やサブプライム関連でのあ更なる評価損計上が出るとの思惑が強まり、ドルが売られる展開となった。 ドル円は112.89から112.40まで下落、ユーロドルは、1.4674から1.4739まで上昇。ポンドドルも2.1074から直近高値を越えて2.1140まで上昇した。 一方クロス円は、欧州通貨の上昇に堅調な推移となっているが、上値も重い展開が継続している。 ユーロ円は165.20から166.0、ポンド円は237.11から238.02、オージー円は104.01から105.05、NZD円は87.20から88.02での推移となった。ロンドン市場では、東京市場からの米系金融機関に絡んだ噂が思惑を誘い、円の買い戻しが継続した。ドル円は、112.73から112円のオプション攻防を突き破ると、年初来安値の111.60を割り込み、一気に110.95まで下落した。またユーロドルも1.4750のオプションの防戦を超えて1.4753の高値を実現した。 NY市場では、米11月ミシガン大消費者信頼感指数が過去2年来で最低水準となった事、英銀大手バークレイズのサブプライムでの100億ドル評価損計上との噂で、米株価が下げ止まらず、円の買い戻しが続いたが、欧州通貨では、クロス円の売り圧力が上値を圧迫した。ユーロドルは、1.4753から1.4631まで下落し、ポンドドルも利食い売りが出たことにより、2.1160から2.0880まで下落。 ドル円は、反発が111円ミドルを越えずに、一時110.50の安値まで下落したが、本邦機関投資家の買いに一旦下げ止まったと見られたが、NYダウが結局223ドル安で引けたことで、安値圏の110.68で引けることとなった。 一方クロス円は、米株式市場の下落、欧州通貨での利食いに終始戻り売りに晒された。 ユーロ円は、キャリートレード手仕舞いに165.67から162.15まで下落し、ポンド円は、237.90から231.09の安値、オージー円は、104.45から100.71、NZD円は87.60から84.45、カナダ円は、121.43から117.10まで下落して安値圏で引けた。

【経済指標&要人発言】
独・10月生産者物価指数:前月比+0.5%、前年比+4.7%(9月前月比+0.9%、前年比+4.0%)

ポールソン米財務長官
「強いドルは米国の国益。通貨の価値はファンダメンタルズに基づき市場で決定される。」
「資本市場の動揺、収束にはしばらく時間がかかる」
「米経済は非常に健全、今後も成長が続く」
「中国、より柔軟で市場主導の為替レートが必要」
「中国の為替政策、不公正な競争の源との見方が強まっている」
「中国人民元上昇を求める声の高まり、中国が国際的標準に沿っていないことを示す」
「保護主義の傾向高まっているが、米国は市場の開放を維持」
「中国経済の最大のリスクは、必要な改革の進展が遅れること」
「中国、成長維持には生産的向上と内需拡大が必要」
「中国は、中国人民元上昇に向けて非常に迅速に措置を講じるべき」

中国光大集団会長
「中国の外貨準備の占めるドル建て資産の割合を引き下げるべき」

英・9月貿易収支:-78億ポンド(予想-69億ポンド、8月-69.48億ポンド←-68.53億ポンド)

欧州委員会
「ユーロ圏のGDP伸び率見通し、07年2.6%、08年2.2%、09年2.1%」
「EUのGDP伸び率見通し、07年2.9%、08年2.4%、09年2.4%」

額賀財務相
「為替の日々の動きにはコメントしない、動向を注意深く見守りたい」

米・9月貿易収支:-565億ドル(予想-585億ドル、8月-568億ドル←-576億ドル)
 対中赤字:237.6億ドル(前月比+5.5%)、日本:61.8億ドル(同比-8.0%)
 EU全体:64.3億ドル(同比-37.1%)、メキシコ:63.0億ドル(同比-9.2%)
 カナダ:48.7億ドル(同比-3.2%)、OPEC諸国:110.6億ドル(同比-2.7%)
米・11月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値:75.0(予想80.0、10月80.9)
米・10月輸入物価指数:前月比+1.8%(予想+1.1%、9月+0.8%←+1.0%)、前年比+9.6%(予想+9.0%、9月+5.0%←+5.2%)
加・9月貿易収支:+26億カナダドル(予想+39億カナダドル、8月+43億カナダドル←+41億カナダドル)

フラハティ加財務相
「BOC総裁と加ドルと金利について協議」
「政府は強い加ドルを懸念している」
「協議の主題はドル安」
「BOCと共にG20と為替協議する方針」

ポールソン米財務長官
「ドルは第2次世界大戦来世界の準備通貨」
「ドルが世界外貨準備通貨となる理由がある」
「強いドルは米国の国益に叶う」
「通貨価値は市場が決定」
「住宅、信用市場への懸念が存在」
「米国経済は世界で最大」
「米国経済は健全」
「米経済拡大継続」
「米国は安定した経済政策」

ウェーバー独連銀総裁
「インフレの急激な上昇は上向きリスクを裏づける」
「経済ファンダメンタルズは堅調、見通しは明るい」
「インフレ見通しは市場リスクにより確実性が低下」
「ECB見通しの大幅な変更の可能性もある」
「市場の変動はいくつかの経済の成長を抑制」
「世界経済は引き続き拡大基調」
「ECBは価格抑制するため時期を得た確固たる行動」
「長期的インフレ期待は抑制されるべき」

メルシュ・ルクセンブルグ中銀総裁
「トリシェECB総裁は為替の荒い動きが望ましくないとの見解を明確にした」

 12日の東京市場は、先週末の米株下落で円が買われた地合を引き継ぎ、更に東京株式市場、アジア株式市場が大幅下落したことで、乱高下気味も引き続き円が堅調な推移となった。ユーロドルは、1.4679から1.4623まで軟調気味な展開、ポンドドルも2.0797から2.0870で推移した。またドル円は朝方は110円を守って、110.81まで反発したが、この位置からは急速な戻り売りに押され一時110.00を割れて109.85まで値を下げた。 ただし、こういった位置では本邦輸入企業の買いに支えられて、その後は値を戻す展開となった。一方クロス円は、バーゲン・ハントの買いと株式市場につられる形で乱高下となったが、ユーロ円は162.40から160.71まで下落し、ポンド円は231.02から228.39まで値を下げ、オージー円は100.55から97.85まで一時下落したが、一応現在はドル円が110円を守っていることで保合気味な推移となっている。ロンドン市場ではクロス円が、東京市場の年初来の安値への下落やダウの先物下落を受けて軟調し欧州通貨にも悪影響を与えた。NY市場では、銀行の休日で薄商いの中、円キャリートレードの手仕舞いが続いたことや荒い株価動向に連れて日中の底値付近で上下する展開となった。ユーロドルは、1.4586から1.4526まで下落し、ポンドドルはユーロポンドの買いが値を圧迫して2.0708から2.0528まで値を下げた。ドル円はリスク回避の動きに109.12まで下落後、株価動向に連れて一旦110.15まで強含んだ後、再び下落に転じる展開となった。一方クロス円は、NYダウが反発に転じたことで反発する局面もあったが結局50ドル安となったことで円を下げた引けた。 ユーロ円は158.83まで下落後160.38へ反発するも、値を維持することができず、再度安値圏に面合わせとなった。 ポンド円は230.34から224.60の安値、オージー円は95.88の99円半ばから995.88の安値まで下落した。

【経済指標&要人発言】
日・9月経常黒字:2兆8831億円(前年比+40.4%)
日・10月対内外証券投資
対内債券投資:1兆3947億円の流入超
対外債券投資:2兆8325億円の流出超
対内株式投資:3824億円の流入超
日・10月国内企業物価指数:前月比+0.3%、前年比+2.4%
中・10月貿易黒字:270.5億ドル(史上最大規模)輸出+22.3%、輸入+25.5%
中・10月生産者物価指数:前年比+3.2%
中・10月原油輸入:1261万トン(前年比+16.5%)1-10月1億3668万トン(前年比+13.8%)

豪準備銀行(金融政策声明)
基調インフレ率見通し(2007年10-12月期〜2008年6月):3.25%(8月時点3.0%)

町村官房長官
「急激な円高・株安には政府として関心持っており注意深く見守っていく」
「基本的には円高は国の価値が上がるのでいいこと」
「政府として為替水準維持するようなことはしない」
パラモ欧州中銀理事
「欧州中銀は、必要な期間、市場沈静化を支援する用意がある」
「ECBは依然情報収集している、来月初めに非常に重要な情報が得られる」
「為替市場の急激な動き、成長にとって望ましくない」

英・10月生産者物価・投入指数(季調後):前月比+1.8%、前年比+8.5%(前月比予想+1.5%、9月+3.9%←+3.2%)
英・10月生産者物価・産出指数(季調前):前月比+0.6%、前年比+3.8%(前月比予想+0.2%、9月+0.3%←+0.1%)

独財務省スポークスマン
「現在のユーロ相場を懸念する理由はない」

福田首相
「株価下落、心配すること少しもない」
「日本のファンダメンタルズは悪くはない」
「円高だから株が下がるというものでもない」

ユンケル・ルクセンブルク首相兼財務相
「中国、国際的な金融政策問題で一段と責任を持つべき」
「過剰な変動は好まず」
「原油価格が安定する事が望ましい」

バローゾ欧州委員会委員長
「ECBの独立性を尊重する」
「ユーロ安よりユーロ高を好む」
「ユーロ高は欧州経済への自信の表れであり、実際に米国への輸出は伸びている」
「ユーロ相場を監視」
「対中貿易赤字の拡大は大いに懸念」
「大きな対中貿易赤字の継続は不可能」
「中国とのEUサミットで我々は政治的な目的での人民元使用を問題として提示する」

ヴィルヘルム・モルタラー・オーストリア副首相兼財務大臣
「ユーロ高は強い欧州経済を反映している」
「人民元は強い経済を反映すべき」

ラガルデ仏貿易相
「ユーロ・ドル相場はG20で討議される公算」
「ユーロ財務相は為替の見解を共有」
「人民元の切り上げは有効」

マイケル・デップラーIMF欧州局長
「ユーロ上昇は不快な水準に達していない。ドルは依然過大評価」

国際通貨基金(IMF)
「ECBの政策金利据え置きは正しい」
「信用市場が落ち着けば利上げが必要となる可能性がある」

 13日の東京市場は、昨日のドル円、クロス円の下落からは、福田首相による急激な為替変動に対する牽制発言を受けて、最近の下落に対しての利食いが入り、終始円が軟調な推移となった。ユーロドルは、ユーロ円の買いに影響されて1.4521から1.4633に上昇し、ポンドドルも2.0534から2.0675まで値を上げた。またドル円は、109.22から110.53まで比較的強い上昇を実現した。 一方クロス円も総じて値を上げる展開。ユーロ円は158.70から161.35まで上昇し、ポンド円も224.16から228.12の高値、オージー円は、95.58から98.44まで上昇した。ロンドン市場では、材料難の中、ドル円、クロス円は揉み合い気味に推移したが、独11月ZEW景気期待指数が予想より弱かったことから、ユーロ売りが若干強まった。 NY市場では、米ゴールドマンサックスCEO「大規模な資産評価損の計上は無い」との発言や米9月住宅販売保留指数の予想外の上昇を好感してNYダウが319ドルの上昇を演じ、ドル円、クロス円の買いが強まった。 ユーロドルは、1.4623から1.4573まで下落後、1.4622へ反発。 ポンドドルは、2.0649から2.0762で推移し、ドル円は109.68から110.98まで値を上げた。 またクロス円も総じて大きな反発となり、ユーロ円は160.07から162.11、ポンド円は229.85、オージー円は99.59、NZD円は84.39まで上昇した。

【経済指標&要人発言】
日銀金融政策決定会合:現行の金融政策維持8対1(反対:水野日銀審議委員)

日・7-9月期実質GDP速報値:前期比+0.6%、前期比年率+2.6%(予想前期比+0.4%、同年率+1.7%、4-6月期:前期比-0.4%、同年率-1.2%)
名目GDP:前期比+0.3%、デフレーター:前年同期比-0.3%

英・8-10月住宅価格指数(英王室公認不動産鑑定士協会):-22.2(7-9月-14.9)
中・10月CPI:前年比+6.5%(9月+6.2%)

福井日銀総裁
「金融市場の混乱予想以上となれば信用収縮など通じ世界経済に影響」
「米住宅市場の調整、底見えないが前進している」
「米住宅調整厳しさ増している、金融機関貸出態度も慎重化」
「米経済減速、あらかたシナリオに入っている」
「日本経済の標準シナリオは変えないが、リスクは注意深くみる」
「価格再評価の過程、着実に進んでいる」
「米欧金融市場の足元の動きは一進一退」
「ボーナス含めた賃金動向、最大の関心事項のひとつ」
「円キャリートレード、流動性の高さから来たリスクであることは明確」
「バブルは2度と繰り返さない」
「日本の金融システム全体に不安感まったくない」

福田首相(FT紙)
「円の上昇は急すぎる。投機筋は介入の可能性への注意が必要」
「長期的には、円の上昇は拒むべきではない。」
「総選挙は来年7月の洞爺湖サミット以降」

額賀財務相
「為替の急激な変動は経済発展に望ましくない」
「為替・株など市場動向注意深く見て対応する」
「福田首相、町村官房長官発言、特定の為替水準を念頭に置いていない。動向を注視。」
「円高の影響はプラス・マイナス両面ある、その上で実体経済への影響を注視」

大田経済財政担当相
「円高がどこまで続くかが重要なポイント、持続すれば企業収益に影響」

温家宝中国首相
「中国は、物価を安定させるための対策を講じる」

ヌアイミ・サウジアラビア石油鉱物資源相
「石油輸出国機構(OPEC)首脳会議(11/17-18)で原油増産を打ち出すことはない」

アルスワイディ・アラブ首長国連邦(UAE)総裁
「米ドルとのペッグ制、現在はドル安進行で岐路に立たされている」
「米ドルとのペッグ制、これまでは順調に機能」
「米ドルとのペッグ制、解消する場合は、適切な時期に湾岸協力会議で決定されるべき」

ユーロ圏・9月鉱工業生産:前月比-0.7%(予想-0.2%、8月+1.2%)
独・11月ZEW景気期待指数:-32.5(予想-20.0、10月-18.1)
英・10月消費者物価指数:前年比+2.1%(予想+1.9%、9月+1.8%)

国際エネルギー機関(IEA)
「原油価格の上昇が需要を圧迫、世界石油需要の予想引き下げ」

米・10月財政収支:-555.5億ドル(予想-557億ドル、前年同月-493.2億ドル)
米・9月住宅販売保留指数:前月比+0.2%(予想-2.8%、8月-6.5%)

ブッシュ米大統領
「米経済は力強くドルは上昇へ」

クロズナーFRB理事
「市場混乱は強いリスク評価の必要性を示している」

カナダ財務省高官
「為替介入は最も例外的な状況でのみ行う」
「カナダドルが米ドルの下落において不均衡なシェアを担った」
「世界不均衡の秩序立った是正に向け、黒字の一段と大きな国がさらなる対処を講じるようカナダの代表団として要請する」

アロゴスクフィス・ギリシャ経済・財務相
「(福田首相の円相場についての認識は)われわれのユーロに対する見方と同じ
だ。高いボラティリティや、非常に急激な変動は歓迎しない」

ボス・オランダ財務相
「原油高は長期的に成長を妨げる」

ジョーダン・スイス中銀理事
「米国の信用市場危機はまだ終了しておらず、世界経済の鈍化は輸出主導のスイス経済に影響する」

 14日の東京市場は、昨日のNY株の大幅高を受けて、東京株式市場が上昇したことや円の上げ止まりを見た買い戻しが入り、円は終始軟調に推移した。 ドル円は110.84から111.54まで上昇し、ユーロドルは、ユーロ円の買いに支えられて1.4601から1.4673まで堅調な上昇となり、ポンドドルは、2.0705から2.0815での値動きとなった。一方クロス円は総じて下値を限定して堅調推移。 ユーロ円は161.85から163.51、ポンド円は229.47から232.00、オージー円は99.13から100.95、NZD円は、83.99から85.39、カナダ円は115.50から116.66まで強い上昇を実現した。ただし、ドル円では、本邦輸出企業の売り遅れのオファーや米国債償還に絡む利払いの円転売りが上値を抑えている。ロンドン市場では、英7−9月平均所得伸び率の上振れにより、ポンドドルが上昇したが、その後ハト派的な英中銀四半期インフレ報告やキング総裁発言を受けてポンド売りが強まった。 NY市場では、米10月生産者物価指数がコアとも予想より弱かったが、10月小売売上高が予想を上回り、NYダウ先もが上伸。一時ドル円、クロス円の買いが強まったが、その後ダウが一時マイナスに転じるとドル円、クロス円に売りが強まった。ドル円は、110.76から一時111.76まで上昇したが、その後は111円前半で揉み合いとなった。 またユーロ円も162.58の安値から164.31まで上昇後、163円割れ。 ポンド円はイングランド銀行が公表したインフレ報告で、2008年の利下げが示唆されたことやキングBOE総裁が、やはりGDPが2008年に急低下するとの見通しを述べたことで、232.41を高値に227.99まで下落し、オージー円は101.10の高値から99.52まで値を下げた。

【経済指標&要人発言】
NZ・第3四半期生産者物価指数:投入前期比+2.3%、生産前期比+1.6%
第2・四半期:前期比+1.3%(投入)・前期比+1.2%(生産)
中・10月小売売上高:前年比+18.1%
独・第3・四半期国内総生産(GDP):前期比+0.7%、前年比+2.4%

周小川中国人民銀行総裁
「安定的で適切な金融引き締め策を求める」

フィッシャー米ダラス連銀総裁
「成長とインフレのリスク、一般に推定されているより均衡している」
「食品やエネルギー価格の上昇によるインフレを懸念」
「インフレは最近鈍化したが、今後も続くかどうかは不透明」
「米経済は住宅問題で減速したが、大きな影響の兆しはみられず」
「米経済見通しにはリスクあるが、持続可能なペースで成長が続く可能性高い」
「ドル安は米輸出を支援、家計部門は依然楽観的で消費を続けている」
「米経済、住宅と金融市場の問題除けば健全」
「FRBは引き続き必要あれば行動、前回FOMCで経済に焦点絞ったのは正しかった」

英・10月失業率:2.6%(予想2.6%、9月2.6%)
英・失業者数増減:-9900人(予想-6000人、9月-13900人←-12800人)
英・7-9月平均所得伸び率:+4.1%(予想+4.0%、6-8月+3.7%)
ユーロ圏・7-9月期GDP速報値:前期比+0.7%、前年比+2.6%(前期比予想+0.6%、前期+0.3%)
仏・7-9月期GDP速報値:前期比+0.7%(+0.7%、前期+0.3%)

英中銀四半期インフレ報告
「英GDPはトレンド下回る水準に鈍化するが今後2年の間に2.75%程度に上昇へ、リスクは下方」
「CPIのリスクは均衡、来年は2%上回りその後は鈍化へ」
「市場金利は第4四半期が5.7%・08年第1四半期は5.5%・第3四半期は5.3%・09年第1四半期は5.2%を予想」

フィッシャー米ダラス連銀総裁
「米経済成長は第4四半期に鈍化するがリセッションには陥らない」

温家宝中国首相
「中国は強いインフレ圧力に直面、物価安定に向け一段の措置をとる」

米・10月小売売上高:前月比+0.2%(予想+0.2%、9月+0.7%←+0.6%)
米・10月小売売上高(自動車除く):前月比+0.2%(予想+0.2%、9月+0.3%←+0.4%)
米・10月生産者物価(PPI):前月比+0.1%(予想+0.3%、9月+1.1%)、前年比+6.1%(予想+6.4%、9月+4.4%)
米・10月コアPPI:前月比+0.0%(予想+0.2%、9月+0.1%)、前年比+2.5%(予想+2.6%、9月+2.0%)
米・9月企業在庫:前月比+0.4%(予想+0.3%、8月+0.3%←+0.1%)
加・10月景気先行指数:前月比+0.1%(予想+0.3%、9月+0.3%←+0.4%)

トルコ中銀:政策金利16.50%から16.25%に引き下げ

米FRB
「金利動向とインフレの最適水準を明確にする取り組みとして、経済見通しの発表を現行の年2回から4回に」
「政策担当者の予測期間を2年から3年に延長」
「新たな経済見通しは、本年は11/20公表の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録と同時に公表、08年は、1月、4 月、6月、10月のFOMC議事録と合わせて発表」
「PCE物価指数の予想を追加」

キング英中銀総裁
「通貨をめぐる緊張が高まっている」
「20カ国財務相・中央銀行総裁会議(G20)で協議する必要がある」

オルドネス・スペイン中銀総裁
「インフレ期待が上昇する可能性」

フレアティ加財務相
「G20、為替問題で協調的な行動を取る可能性は低い」

 15日の東京市場は、新規の材料に乏しく値を探る展開となったが、本邦資本筋によるオージー円、ユーロ円の買いでクロス円が堅調に反応するものの、東京株式市場の終値が、マイナスに転じた事により、反落する形となった。ユーロドルは、1.4638から1.4705まで堅調に推移し、ポンドドルは、2.0515から2.0620までの動きとなった。ドル円は、東京株式市場に反応し、111.08から111.69まで上昇後、株価の下落や米国債償還や利払いに絡んだ円買いで111.05まで反落した。一方クロス円は、ユーロ円は、162.75から163.73まで上昇し、ポンド円は、227.87から229.68まで、オージー円は、オージードル債投資に絡んだ買いで、99.28から100.39まで上昇後、それぞれもみ合う展開となった。ロンドン市場では、英バークレイズ・キャピタルの7−10月の評価損計上が予想より少なかったため、ユーロポンドが下落したのをきっかけに売りが強まり、さらに英小売売上高の下振れで、英経済の頭打ち感に、ポンド円の下落に、クロス円もつられて下落する展開となった。NY市場では、米株価上昇スタートを好感し、一旦ドルが買われたものの、サブプライム関連の金融機関の評価損拡大懸念や米カンザスシティ連銀総裁のハト派発言により、市場は一気に弱気に転じる展開となった。ユーロドルは、1.4685から1.4605まで下落後、中東や中銀筋の買いに下げ止まり、ポンドドルは英米金利差縮小観測に2.0594から2.0419まで下落した。ドル円は、111.55から110.20まで下落した。一方クロス円は、米株式市場の動向に連動する形となり、ユーロ円は、163.76から161.04まで下落し、ポンド円は、229円前半から225.16まで、オージー円は、100円前半から97.46まで値を崩す展開となった。

【経済指標&要人発言】
日・対内外証券投資(11/4-10)
対内株式投資:3921億円の流出超
対外債券投資:6206億円の流出超
対内債券投資:9070億円の流入超
日・9月第3次産業活動指数:前月比-1.6%
NZ・第3・四半期小売売上高:前期比+0.2%、前年比+5.4%(予想+0.4%)
除く自動車:前期比+0.2%
第2・四半期小売売上高:前期比-0.7%(-0.6%)、前年比+6.3%
9月小売売上高:前月比+1.0%、前年比+4.1%(8月+0.3%、6.3%)
中・10月鉱工業生産:前年比+17.9%

ヤム香港金融管理局長官
「中国個人投資家の香港株投資解禁計画、全ての中国当局が原則支持」
「中国個人投資家の香港株投資解禁、具体的なタイムテーブルは決まっていない」

英・10月小売売上高:前月比-0.1%(前月比予想0.0%、9月+0.3%←+0.6%)
ユーロ圏・10月消費者物価改定値:前年比+2.6%(予想、速報+2.6%、9月+2.1%)

独DIW経済研究所
「第4四半期の独GDP伸び率は前期比0.6%に鈍化する見込み」

ECB第4四半期専門家予測
「2007年のユーロ圏CPIは+2.0%」
「2008年と09年のユーロ圏CPI+2.0%、長期予測は+1.9%」
「インフレリスクは上向き、原油・食品・商品の価格上昇で」

米・10月消費者物価指数(CPI):前月比+0.3%(予想+0.3%、9月+0.3%)、前年比+3.5%(予想+3.5%、9月+2.8%)
米・10月コアCPI:前月比+0.2%(予想+0.2%、9月+2.2%)、前年比+2.2%(予想+2.2%、9月+2.1%)
米・週次新規失業保険申請件数:33.9万件(予想32.5万件、前回31.9万件←31.7万件)
米・11月NY連銀製造業業況指数:27.4(予想20.0、10月28.8)
米・11月フィラデルフィア連銀製造業業況指数:8.2(予想5.0、10月6.8)
米・週次原油在庫統計(11/9時点)
 原油在庫:前週比+281万バレル(予想-75万バレル、前回-82万バレル)
 ガソリン在庫:同比+71万バレル(予想-40万バレル、前回-82万バレル)
 留出油在庫:同比-197万バレル(予想-25万バレル、前回+10万バレル)
 製油所稼働率:87.7%(予想86.7%、前回86.2%)

NY連銀
「2001年9月来で最大規模472.5億ドル臨時資金供給」

福井日銀総裁
「中銀の仕事は困難となっている」
「必要な金利変更の判断、一段と難しくなっている」

ホーニグ米カンザスシティ連銀総裁
「住宅市場の混乱は経済へ不透明感を与えた」
「住宅はGDP構成比率6%を上回る影響を及ぼす」
「ドル安はインフレを押し上げる」
「失業率は4.8、4.9%まで上昇する可能性」
「金融政策スタンスは指標次第」

ポールソン米財務長官
「強いドルは米国の利益にかなう」
「通貨が南アフリカでのG20で議題となる見通し」

アルスワイディ・アラブ首長国連邦(UAE)中銀総裁
「ドル安を受けて30年間続いたドルペッグ制を廃止する可能性がある」

リープシャー・オーストリア中銀総裁
「ユーロ13カ国のインフレの上昇ペースは、予想以上」
「ECBはインフレリスク抑制のため対応」
「ユーロ相場も金融政策決定の一要因」

 16日の東京市場は、投信設定に絡んだ円売りがドル円、クロス円の下値を支えたが、東京・アジア株式市場が軟調となったことや米国債利払いの円転、欧米金融機関や大手ヘッジファンドのサブプライム関連絡みの追加損失計上の噂が飛び交い、上値を重くした。ドル円は、110.25から110.66まで上昇後、109.77まで反落した。またユーロ円は161.80から160.54、オージー円は98.22から96.89、ポンド円は、226.14から224.20、NZD円は83.71から82.64で推移した。また欧州通貨では、ユーロドルが1.4610から1.4645まで堅調推移、ポンドドルは2.0408から2.0482での動向となった。ロンドン市場では、欧州主要株式市場の下落推移が続く中、欧州通貨を中心にドル買いが優勢となる展開となった。NY市場は、米9月対米証券投資トータルの予想外の売り越し報告に、外国資本のドル離れ懸念のドル売りが先行したが、株式市場の動向に連動し買い戻される展開となった。ユーロドルは1.4674まで上昇後、連銀関係者のタカ派発言に反落するものの、最終的には行って来いの展開となり、ポンドドルは2.0355から2.0550まで上昇した。ドル円は、109.98から111.34での推移となった。一方クロス円は、NYダウ先物の上昇から高値よりとなったが、その後ダウが前日比マイナスに転落すると利食い優先となったが、ダウが堅調なレベルで終了すると、最終的に強含みで終了する展開となった。ユーロ円は、160.45から163.26まで上昇し、ポンド円は、224.06から228.37まで、オージー円は、97.52から99.44、NZD円は83.37、カナダ円は一時114.59まで上昇した。

【経済指標&要人発言】
中・中国都市部固定資産税:前年比+26.9%

ロート・スイス中銀総裁
「スイスの成長見通しへのリスクは下向き」
「米不動産市場はまだ底に達していない、金融市場に影響与える可能性」
「金融危機はまだ続く見通し、どれだけ続くかは不明」
「物価安定への上振れリスクが高まっている」
「スイスフラン安がインフレ率を押し上げれば行動する」

アルスワイディ・アラブ首長国連邦(UAE)中銀総裁
「米ドルとディルハムのペッグ制、解消求める圧力が高まっている」

日銀金融政策決定会合議事要旨(10/10-11)
「現在は金融市場や世界経済の状況とその影響を丹念に点検する余裕がある」
「物価・成長の足取りは見通しの範囲内にあるがその下方で推移」
「標準シナリオの蓋然性にある程度確信得られれば、躊躇なく政策変更すべき」
「証券化商品市場は依然として取引低調、機能回復遅れている」
「米住宅市場の調整は長期化の様相呈している」
「米住宅価格の低下幅次第では経済全体への影響大きくなる恐れ」
「金融機関の損失額の全容把握にはなお時間要する」
「原材料価格等の動向次第では物価上昇が予想を上回って進んでいく可能性」

ユーロ圏・9月貿易収支:+31億ユーロ(予想+30億ユーロ、8月+19億ユーロ←+13億ユーロ)

ミロウ独財務次官
「独経済、ユーロ高にうまく対応している」

ポールソン米財務長官
「米国は強いドル政策をとっている」
「米経済は健全、拡大が続く見通し」
「サブプライム問題の一部、改善の前に一段と悪化する見込み」

米・9月対米長期証券投資:264億ドル買い越し(予想715億ドル買い越し、8月706億ドル売り越し←693億ドル売り越し)
米・9月対米証券投資トータル:147億ドル売り越し(予想600億ドル買い越し、8月1507億ドル売り越し←1630億ドル売り越し)
米・10月鉱工業生産指数:前月比-0.5%(予想+0.1%、9月+0.2%←+0.1%)
米・10月設備稼働率:81.7%(予想82.0%、9月82.2%←82.1%)

アルスワイディ・アラブ首長国連邦(UAE)中銀総裁
「湾岸協力会議(GCC:Gulf cooperation council)の合意なければドルペッグ制の廃止はない」

サウド・サウジアラビア外務相
「サウジアラビアはドル安を望まない」

日米首脳会談
「北朝鮮の核問題について北朝鮮による完全な核廃棄に向けて協力していく」
「世界貿易機関(WTO)の新多角的貿易交渉(ドーハラウンド)の早期妥結に向けて協力していく」

日本政府高官
「日米首脳会談で為替相場の話はでなかった」

クロズナー米FRB理事
「厳しい成長局面は利下げを正当化せず」
「米経済は堅調な成長局面に向かっている」
「一段の利下げはインフレリスクを高める恐れも」
「コアインフレは一層好ましい内容」
「現行政策スタンスは厳しい成長局面克服支援」
「原油高はインフレ上昇圧力になる恐れ」

プール米セントルイス連銀総裁
「一段の利下げ必要か疑問」
「第4四半期成長は12月金利決定に影響なし」

キミット米財務次官
「ポールソン米財務長官は通貨が市場で決定されるべきだと信じている」
「米国の経済ファンダメンタルズは強い」
「通貨はファンダメンタルズを反映すべき」

アルムニア欧州委員会委員
「急激な通貨変動は歓迎せず」
「米国のドル高政策を本気にとる」
「世界不均衡是正のためにはかなり大きな対応が必要」

ユンケル・ルクセンブルク首相兼財務相
「中国人民元、20―25%過小評価されている」

ロート・スイス中銀総裁
「スイス経済の下振れリスク・物価の上振れリスク高まる」
「スイスフラン相場の対ユーロでの軟調が続き、問題をもたらすだろう。そういった場合には中銀が行動を起こす」

19日の東京市場は、東京株式市場が堅調に始まったことやG20で波乱が見られなかったとの見方から、早朝から円売り気味となったが、東京株式市場が反落したことや湾岸協力会議通貨のドルペッグ制離脱懸念、G20声明の「アジア貿易黒字国の為替相場柔軟性要請」などを受けて円の買戻しが強まった。ドル円は110.71から111.08まで上昇も、その後海外勢、本邦輸出企業、本邦資本筋から売りで110.37まで下落した。またユーロドルは、1.4688まで堅調な上昇もその後は1.4639からの1.4639まで値を落とした。 ポンドドルは2.0491から2.0566での推移。 一方クロス円は比較的動きが出たが、ユーロ円も162.44から163.08まで上昇後、161.68まで反落。ポンド円は2238.33から226.31、オージー円は99.93から98.14まで下落した。ロンドン市場では、欧州主要株式市場、米国株式指数先物が軟調に推移した事により全般的に値を崩す展開となった。NY市場では、金融機関のサブプライム関連の損失拡大懸念で、米株式市場の13000ドルを割れる下落を受け、ドル円、クロス円は全般的に下落した。ユーロドルは湾岸協力会議通貨のドルペッグ制離脱懸念により1.4622から1.4677ドルまで上昇したが、その後伸び悩み、ポンドドルは英利下げ観測に伴い2.0550から2.0458まで下落した。ドル円は、110.77から109.75まで下落する展開となった。一方クロス円は、米株価、ドル円の下落に連れての展開となり、ユーロ円は、162.11から160.88まで下落し、ポンド円は、226.81から224.61まで、オージー円は98.74から97.03まで下落する形となった。

【経済指標&要人発言】
シンガポール・第3・四半期国内総生産(GDP):前期比+4.3%、前年比+8.9%
英・10-11月住宅価格(ライトムーブ):前月比-0.7%、前年比+7.9%

周小川中国人民銀行総裁
「中国は為替相場の柔軟化を図る考えであり、人民元の変動幅拡大を検討することも可能。」

スターン米ミネアポリス連銀総裁(シンガポールで講演)
「新規住宅建設、引き続き抑制される公算」
「延滞は差し押さえはさらに増加する見通し」
「他の分野への波及は今のところ穏やか」
「雇用や所得が底堅さ維持すれば、消費は良好な状態が続く見込み」
「金利については状況の進展を見守る必要、柔軟な姿勢をとる」

トリシェECB総裁
「世界経済、心強い水準での拡大が続いている」
「世界経済のリスクは下向き」
「為替市場の過度の変動や無秩序な動き、成長にとって好ましくない」
「原油・商品・食品価格の上昇が、インフレリスク」

リープシャー・オーストリア中銀総裁
「急激な為替変動は望ましくない」
「ユーロ高、原油高による影響を弱めた」
「ECB理事会は為替レートの動向を考慮する」
「為替は経済ファンダメンタルズを反映すべき」
「インフレを綿密に警戒」
「原油高の第2次影響の危険」
「ユーロの上昇は、かなり急激」
「ユーロ圏には経済不振のリスクは見られず」

スレイマン・ドバイ国際金融センター総裁
「UAE政策当局者、為替政策変更の可能性を協議中」

温家宝首相
「中国、人民元の柔軟性を高める」
「中国、貿易不均衡を是正する努力を強化する」

周小川中国人民銀行総裁
「あまり頻繁に金利を調整する必要があるとは思わない」
「金利を用いる可能性は排除しない」
「中国のCPIは季節的な要因で上昇」
「預金準備率の引き上げを通じ流動性の吸収を続ける」
「中国は強いドルを支持、ドルの上昇を望む」
「各国のドルに対する見解は類似」

米・11月NAHB住宅市場指数:19(予想17、10月19←18)
加・9月国際証券取扱高:52.11億加ドル売り越し(予想11.5億加ドル買い越し、8月
38.15加ドル売り越し←38.3億加ドル売り越し)
加・9月卸売り売上高:前月比+1.1%(予想0、8月-1.9%←-2.0%)

ポールソン米財務長官
「強いドルは米国の国益に叶う」
「米経済成長は継続」
「通貨は長期的な経済の強さを反映する」
「インフレは比較的安定」

アルムニア欧州委員会委員
「為替変動に関してはトリシェECB総裁に合意」
「ユーロ圏経済成長に明らかに下方リスク」
「インフレに上方リスク」
「金融市場の混乱、予想以上のペースでの米景気減速、原油高など状況は容易でない」
「中国での会合において人民元に関する話し合い」

ドッジ・カナダ中銀総裁
「我々は為替相場に若干懸念」
「米ドルの下落は適切だがバランスがとれていない」

アルグレア・アラブ首長国連邦(UAE)連邦評議会議長
「UAEや他の湾岸諸国は米ドルへのペッグ制を見直す必要がある」

 20日の東京市場は、昨日の堅調な円の上昇を受けて、東京・アジア株式市場の下落もあって、円は堅調推移となった。 ただし、5−10日の仲値不足や本邦輸入企業からの買いが、どうにかドル円、クロス円の下値をホールドして、午後に入る緊急FOMC会合開催の思惑から、利下げ期待が高まり急速に円が売られる展開となった。 ドル円は109.62から110.04へ上昇後、109.65に押し戻され、その後大きく110.54まで反発した。 またユーロドルは、1.4635から1.4742までドルが売られ、ポンドドルも2.0456から2.0605まで上昇となった。 一方クロス円もドル円同様で、ユーロ円は160.40まで下落後、162.91、ポンド円は224.30から227.63、オージー円は96.02から98.24まで強含んだ。ロンドン市場では、サウジアラビアが通貨リアル切り上げの検討を開始した可能性が浮上し、ユーロドル、ユーロ円が上昇するなか、ドル円はもみ合い展開であった。NY市場では、米10月住宅着工件数が予想外の増加発表に一時ドルが買われたが、FOMCの08年GDP成長率見通しの下方修正に米追加利下げ観測を受けて売られる展開となった。ユーロドルは、1.4733から1.4853まで上昇し過去最高値を更新し、ポンドドルは2.0582から2.0683まで上昇した。ドル円は110.58から109.51まで下落した。一方クロス円は、全般的に上下大きく動く展開となり、ユーロ円は、162.14に弱含んだ後、引けにかけた株価反発に163.29まで上昇し、ポンド円は、228.31から226.17までの間での上下となり、オージー円は、98.48から96.76での推移となった。

【経済指標&要人発言】
イラン国営石油会社幹部
「原油輸出代金は、ほぼすべてドル以外の通貨建てで支払われている。(20%弱:円建て、80%:ユーロ建て・日量240万バレル)」

UAE経済省
「為替政策の変更、インフレ抑制手段のひとつ」

政府税調答申
「消費税の社会保障財源化、選択肢のひとつとして幅広く検討すべき」
「消費税、社会保障財源の中核を担うにふさわしい」
「証券軽減税率は廃止し、損益通算の範囲拡大を早急に検討する必要」
「法人実効税率の引き下げは、課税ベースの拡大を含めた対応必要」
「当面は研究開発税制など政策税制の効果的な活用に重点を置く必要」

独・10月生産者物価指数:前年比+1.7%(予想+1.6%、9月+1.5%)
英・10月マネーサプライM4:前年比+11.8%(予想+12.8%、9月+12.8%)

クアデン・ベルギー中銀総裁
「ドル安は行き過ぎるべきではないが、米景気減速を考慮すれば正常」

ユンケル・ルクセンブルク首相兼財務相(ユーログループ議長)
「急激な為替変動は好ましくない、動向を注視していく」

リプスキーIMF筆頭副専務理事
「米ドル相場、中期的には依然として高水準」

米・10月住宅着工件数:122.9万戸、前月比+3%(予想117万戸、9月119.3万戸←119.1万戸)
米・10月住宅着工許可件数:117.8万戸、前月比-6.6%(予想120万戸、9月126.1万戸)
加・10月消費者物価指数(CPI):前月比-0.3%(予想+0.1%、9月+0.2%)前年比+2.4%(予想+2.8%、9月2.5%)
加・10月コアCPI:前月比-0.2%(予想+0.1%、9月+0.4%)、前年比+1.8%(予想+2.0%、9月+2.0%)

FOMC議事録(10月30-31日開催分)
「一部の連銀高官は利下げは直ちに反転可能と主張」
「政策金利据え置き、更なる指標を待つとの議論もあった」
「ほとんどのメンバーが急激な下方リスクを予想」
「10/31の利下げは“a Close call(際どい)”決定であった」
「住宅不振の他経済への波及は少ない」
「住宅価格の下落を受けて市場が再び混乱するリスクが見られた」
「FOMCの投票権あるメンバーはほとんど全員が利下げを支持した」
「向こう数か月成長ペースは減速する見通し」
「インフレより更なる成長見通しの不透明性が見られる」
「市場は引き続きもろい」
「ファンディングに通常でない圧力」
「高いインフレリスクを強調」
「エネルギー、食品が価格予想を引き上げる可能性」

FOMC予測中央値
「07年実質GDP2.4-2.5%、08年1.8-2.5%へ下方修正(前回2.5-2.75%)、2009年2.3-2.7%まで上昇、2010年2.5-2.6%」
「07年コアPCE価格指数1.8-1.9%、08年1.7-1.9%へ下方修正(1.75-2.0%)、09年1.7-1.9%、10年1.6-1.9%」

アルムニア欧州委員会委員はブリュッセルで議会証言を行った。
「インフレへの緊張は上方」

 21日の東京市場は、欧米金融機関のサブプライム関連の更なる損失計上の噂や邦銀の記者会見でサブプライム関連の損失拡大が発表されるとの懸念。ポールソン米財務長官が米住宅市場の悪化を示唆したことや東京・アジア株式市場の下落を受けて、円が大きく買い戻される展開となった。ドル円は、109.99から108.80まで下落。 ユーロドルは、一時1.4856まで上値を拡大したが、更に大きく上昇できていない。 またポンドドルは、2.0637から2.0688での推移となった。 一方クロス円は軒並み値を崩している。 ユーロ円は163.16から161.51、ポンド円は227.25から225.05、オージー円は豪州金融機関の損失の噂から、本邦機関投資家の売りも伴い、98.35から96.22まで下落。 NZD円は84.21から82.57、カナダ円は112.38から110.90まで下落した。ロンドン市場は、欧州主要株式市場の下落を受けて、ドル円、クロス円の売りが継続した。 NY市場では、NY株式市場がマイナス・スタートも一時ドル円、クロス円は買い戻しが入ってが、その後ダウが211ドル安に下落を強めると再度下値トライとなった。またユーロドルは、湾岸諸国のドルペッグ制離脱の可能性を受けて、1.4775から1.4870まで上昇。ポンドドルは、英MPC議事録を受けて、2.0533まで下落後、2.0675まで上昇した。 またドル円は、109.20から108.25の安値に下落。反発は108.87の限定された。一方クロス円は軒並みロンドン市場で安値をつけたが、その後NYで反発的も上値が重い展開が継続した。ユーロ円は161.71から160.07へ一時下落。 ポンド円も222.44、オージー円は93.70、NZD円は80.74、カナダ円は109.22の安値まで下落した。

【経済指標&要人発言】
日・10月貿易黒字:+1兆0186億円(前年比+66.1%)、対米貿易黒字:+7173億円(前年
比-8.5%)、対EU貿易黒字:+4759億円(前年比+51.4%)、対アジア貿易黒字:+7473億円(前年比+59.5%)、
対中貿易赤字:-1751億円(前年比-36.0%)
日・10月原油輸入:1936.5万キロリットル(前年比+3.5%)、1兆750億円(9月9356.15億円)
日・9月全産業活動指数:前月比-1.6%、7-9月:前期比横ばい

ラミレス・ベネズエラ石油相
「石油輸出国機構(OPEC)による原油供給は十分であり、原油価格高騰は、ドル安と地政学的リスクが原因」

温家宝中国首相
「中国の燃料価格は一段の上昇余地ある」

ポールソン米財務長官(11/21付けWSJ紙)
「モーゲージ・サービス業界に対して、ローン返済条件の緩和要請」

ギーブ英中銀副総裁
「金融市場の混乱、さらに拡大する恐れがある」

英中銀金融政策委員会議事録(11月7-8日開催分)
「7対2で金利据え置きを決定」
「ギーブ副総裁とブランチフラワー委員が利下げを主張」

フランス経営者組合
「G8は為替問題に早急に取り組む必要」

ボーフィンガー独5賢人委員
「ユーロは1.60ドルまで上昇の可能性、介入が効果的な可能性も」

「米国のモーゲージ関連損失額は3000億ドルに達する可能性、秩序回復には時間」

米・週次MBA住宅ローン申請指数(11/16):前週比-3.6%(前回+5.5%)
米・週次新規失業保険申請件数(11/17):33万件(予想33万件、前回34.1万件←33.9万件)
米・11月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値:76.1(予想75.0、速報75.0、10月80.9)
米・10月景気先行指数:前月比-0.5%(予想-0.3%、9月+0.1%←+0.3%)
加・9月小売売上高:前月比-0.2%(予想+0.0%、8月+0.7%)
加・9月小売売上高(除く自動車):前月比+0.1%(予想+0.3%、8月+0.3%)

NY連銀:総額370億ドル緊急資金供給

シュタインブリュック独財務相
「ユーロ高は今のところドイツ輸出を抑制していない」
「苦痛をもたらす水準については明示できない」

 21日のロンドン市場は、欧州主要株式市場の下落を受けて、ドル円、クロス円の売りが継続した。 NY市場では、NY株式市場がマイナス・スタートも一時ドル円、クロス円は買い戻しが入ってが、その後ダウが211ドル安に下落を強めると再度下値トライとなった。またユーロドルは、湾岸諸国のドルペッグ制離脱の可能性を受けて、1.4775から1.4870まで上昇。ポンドドルは、英MPC議事録を受けて、2.0533まで下落後、2.0675まで上昇した。 またドル円は、109.20から108.25の安値に下落。反発は108.87の限定された。一方クロス円は軒並みロンドン市場で安値をつけたが、その後NYで反発的も上値が重い展開が継続した。ユーロ円は161.71から160.07へ一時下落。 ポンド円も222.44、オージー円は93.70、NZD円は80.74、カナダ円は109.22の安値まで下落した。海外市場は、米国が感謝祭で全市場休場なことから、ロンドン勢も本日は静かでストレードでは動きがほとんどない。 ドル円は108.45−80レンジでじりじり値を下げ、ユーロドルは、1.4821の安値から買い戻し気味となっている。ただし、クロス円はユーロ円が160.95−00から161.35−40で膠着しているのに対して、案外高金利通貨は動いている。 ポンド円が225.64の東京引け際の高値から223.25まで下落、この薄商いで200BP下げは案外きつい。 またオージー円が95.42−47から94.30−35、NZD円が82.25−30から81.35−40、カナダ円が110.96−01から109.81−86へ値を下げている。 

【経済指標&要人発言】
独・7-9月期GDP前期比:+0.7%(前期比予想+0.7%、前期+0.3%)
日・11-17日の対内株式投資(報告機関ベース):3023億円の資本流出超
日・11-17日の対外債券投資(報告機関ベース):1884億円の資本流入超
日・11-17日の対内債券投資(報告機関ベース):589億円の資本流入超

財務省
「07年9月末の国の債務残高は833兆6982億円」

中村日銀審議委員
「サブプライム問題が完全に解決するまでには相当時間かかる」
「米経済指標、10-12月期はあまりよい数字が出てこないと思う」
「企業から家計への波及、考えていたよりも時間がかかっている」
「利上げ、いつまでもできないということにはならない」
「米景気減速広範囲になれば、他地域でカバーできると考えているわけではない」
「金融市場混乱見極めとサブプライムの問題解決、同じタイミングではない」
「足元の原油価格高騰や円高、輸出企業の先行き業績に悪影響与える可能性」
「どの時点で米住宅市場の調整に見極めつくか判然としない」
「証券化商品の価格形成に関する不透明感の払拭時期、判然としない」
「サブプライムローンの不良債権化、担保物件処分で米住宅市場の調整を長期化させるリスク」
「賃金伸び悩む中、商品値上げなどで消費者マインドが足元やや悪化していること気がかり」
「国内住宅投資の回復時期や規模については不透明感が強い」
「改正建築基準法の影響が長期化した場合、関連中小企業の業績に及ぼす悪影響をやや懸念」
「米経済の先行きダウンサイドリスクは高まっている」
「日本はバブル崩壊を経験しており、今のところ楽観的な想定広がっていると思わない」
「物価判断は指数だけでなく、人々の実感なども踏まえ総合的に行う必要」
「価格転嫁の動きが想定以上に強まれば、先行き物価が上振れる可能性」
「米経済が速やかに回復すれば国際商品市況高の中で世界的なインフレ圧力の増大につながる恐れ」
「米景気が一段と減速すれば日本経済にも少なからず影響出る可能性」

ユーロ圏・9月経常収支(季調前):+44億ユーロ(予想+1億ユーロ、8月+15億ユーロ←+7.32億ユーロ)
ユーロ圏・9月鉱工業受注:前月比-1.6%(予想-0.8%、8月+0.8%←+0.3%)

仏政府高官
「仏大統領、訪中では主要通貨の公平な関係要請へ」

大田経済財政担当相
「これ以上の円高が年を越えて続くと心配」
「(株安・円高など)今の時点で決定的に深刻な実体経済のデータは出ていない」
「原油高はすでに中小企業に影響、今後の動きを注視」
「サブプライム問題の影響は世界的にはまだ続くが、国内金融機関への影響は限定的」

渡辺金融担当相
「9月末国内金融機関のサブプライム関連商品の保有は1兆3000億円」
「9月末国内金融機関のサブプライム損失は1200億円」
「金融機関の自己資本や業務純益と比べるとリスクは十分対応可能」
「現時点で金融システムが深刻な状況にあるとは承知していない」
「市場の正常化にはある程度の時間かかる、引き続き注視」
「日本の株価は売られ過ぎとの声が多い」

額賀財務相
「消費税含めた税制改革についてタイミングよく行動できるよう準備必要」

ロマックス英中銀副総裁
「英国の金利は高すぎる可能性があるが、インフレ圧力が上昇しつつある中で利下げのサインを送ることはリスクが高い」

トリシェ欧州中銀総裁
「為替相場の急激な変動に反対」
「中国に対して中国人民元の上昇ペース加速を要請」

メルケル独首相
「原油高は問題であり、ユーロ高も輸出業者に困難な状況を齎す可能性」

ベルナー独卸売・貿易業連合会会長
「ドイツの輸出業者は、ユーロ・ドル1.50ドルでも対処可能」

 23日のアジア市場は、東京休場の中、投機的なユーロドル買いが強まり、ユーロドルは、1.4900、1.4950のオプション・トリガーを試す動きを受けて、一時1.4968まで上昇した。 これを受けてドル円でも売りが強まり、ドル円は108.61から107.55へ下落した。またユーロ円は、161.68から160.58、ポンド円は224.77から222.81、オージー円は94.98から93.58、NZD円は81.85から80.85と軒並み値を下げた。またポンドドルは、2.0765まで上昇、ドルスイスは、1.0889まで下落となった。 ロンドン市場は、アジア市場で上昇したユーロドルやドル円のポジション調整とみられるドル買いが優勢となった。 またポンドドルは、英第3・四半期7-9月期GDP改定値の下方修正もあり、売りが強まった。 NY市場は、感謝祭明けの参加者の薄い中、本格化する米年末商戦に対する期待が高まりNYダウが寄り付から上昇したスタート。時簡短縮で取引を181ドル高で終了したことから、ドルの買い戻し、円の売り戻しで週末のNY市場を終了した。 ユーロドルは、ECBのユーロ売りの噂もあり1.4930から1.4784へ下落したが、独連銀総裁の「信用市場が落ち着けば利上げ必要も」との発言もあり、1.4838へ反発して引けた。ポンドドルは、2.0737から2.0519まで下落後、2.0617へ反発して引け、ドルスイスは、1.0930から1.1049へ上昇した。またドル円は、ショート・カバー的に108.54へ反発後は、トリシェECB総裁の「市場は日本経済の良さを認知すべき」との発言から、107.82下落後、NY株を受けて108.43まで上昇して引けた。 一方クロス円は、総じて買い戻し気味となったが、ユーロ円やポンド円、カナダ円は元通貨が売られたことで、一時東京の安値を更新した。ユーロ円は、159.47へ下落後、160.86へ反発、ポンド円は221.28の安値をつけて、223.38へ上昇、カナダ円は109円の安値をつけ、オージー円は95.14、NZD円は82.22の高値へ反発して引けている。

【経済指標&要人発言】
独・10月輸入物価:前月比+0.7%(予想+0.4%、9月+0.6%)

中国国家統計局長
「07年の中国GDP伸び率は11.5%、CPI上昇率は4.5-4.6%になる見通し」

独・10月輸入物価:前月比+0.7%(予想+0.4%、9月+0.6%)
ユーロ圏・11月製造業PMI速報:52.6(予想51.0、10月51.5)
ユーロ圏・11月サービス部門PMI速報:53.7(予想55.2、10月55.8)
英・7-9月期GDP改定値:前期比+0.7%、前年比+3.2%(前期比予想+0.8%、速報+0.8%、4-6月期+0.8%)

トリシェECB総裁
「為替相場の急激な変動を歓迎しない」
「市場は日本経済が改善していることを認識するべき」
「日本の当局は、為替相場が経済のファンダメンタルズを反映するべきだとの考えを示している」
「米当局は、強いドルが米国の国益であると述べている」
「G7の為替に関する声明内容を堅持」

オルドネス・スペイン中銀総裁
「ユーロ圏経済、金融市場の混乱受けて予想以上に減速するが見通しの範囲内にとどまるだろう」
「インフレ期待は中期的には依然として抑制されている」
「ドルの急速な下落は米国経済にとって利益にならない」

メキシコ中銀:政策金利を7.50%のまま据え置き

グリーンスパン前FRB議長
「更なる問題がここ数週間に表面化している」
「ドル安がインフレにつながれば、政策決定者は対応する必要が出てくる」
「持続可能な経済成長を最大化するためには物価安定が必要条件となる」
「米住宅価格の下落は止まっていない」
「サブプライム住宅ローン市場がこれ以上悪化することは出来ず、縮小は終了した」
「従来型の住宅ローン市場は比較的に良好」
「住宅バブルは金融政策を反映したものではなく、私は特に後悔していない」

ウェーバー独連銀総裁
「流動性の供給は市場の安定を助ける」
「もし必要であればECBは市場に流動性を供給する準備がある」
「信用状況は幾分か逼迫しているとみる」
「市場には依然として脆弱さが残る」
「年末まで強い市場の改善はみられないと予想する」
「信用市場が落ち着けばECBは利上げが必要となる可能性がある」
「インフレ期待は抑制されている」

トレス欧州委報道官
「このところの持続的な為替相場の大幅な変動は歓迎できず、明らかに懸念される問題」
「為替レートの水準を注目するなら経済全体をみるべき」

 26日の東京市場は、東京・アジア株式市場が堅調に推移したことで円売り気味から週初の取引をスタートしたが、中国投資有限責任公司が日本株投資を検討しているとの報道を受けて、急速に円が一時買い戻された。 ただし、その後「日本や他の市場に投資するかどうかまだ決めていない」と表明されたことで、円の売り戻となったが、これで若干上値が重い展開が継続した。 ドル円は108.11から108.79上昇後、108.13まで下落した。 またユーロ円も160.25から161.45まで上昇後、160.30へ反落した。 ユーロドルは、先週末の欧州中銀によるユーロ売り観測が上値を抑え1.4840から1.4805まで小動きながら値を下げたが、その後オランダ中銀総裁発言を受けて1.4870まで上昇し、ポンドドルは、2.0604から2.0675で推移した。 その他クロス円では、ポンド円が223.01から224.45、オージー円が95.20から96.14、NZD円が82.13から82.79、カナダ円が109.73から110.45での推移となった。ロンドン市場では、欧州主要株式市場の上昇を受け、クロス円は堅調推移となった。NY市場では、中国が発表した海外向けの資本が日本株投資に絡む円需要の思惑となり円が買われ、米株式市場の200ポイントを超える下落にドルが売られる展開となった。ユーロドルは中東湾岸諸国のドルペッグ離脱懸念を受けた買いが強く1.4836から1.4887での動きとなり、ポンドドルは2.0648から2.0738まで上昇した。ドル円は、円高ドル安がはっきりと現れ、108.69から107.22まで下落した。一方クロス円は、株価の大幅下落にやドル円の動きに連動し、ユーロ円は161.48から159.55まで下落し、ポンド円は224.83から221.92まで、オージー円は、96.38から93.07まで下落した。

【経済指標&要人発言】


日・第3・四半期国内総生産(GDP)ギャップ:+0.4%
NZ・10月貿易赤字:-6.90億NZドル(9月-5.73億NZドル)
2006年11月-2007年10月:-57.98億NZドル

サルコジ仏大統領
「為替の不均衡拡大が対処不能になる前に、中国人民元を上昇させる必要がある」
「中国は対ユーロでの人民元上昇ペースを加速させるべき」

報道
「中国投資有限責任公司、日本株への投資検討」

中国投資有限責任公司
「日本や他の市場に投資するかどうかまだ決めていない」

ウェリンク・オランダ中銀総裁
「現状のユーロ・ドル高は、ユーロ圏輸出企業にとって喫緊の懸念材料ではないが、更なる上昇は懸念材料」
「ECB、08年のユーロ圏経済成長見通しを下方修正する可能性」

オトレンバ独経済技術省次官
「ドイツ、ユーロ高続けば経済成長率の予想を見直す可能性(07年2.4%、08年2.0%)」

サマーズ元米財務長官
「米国はリセッション入りの可能性」

NY連銀
「年末越えの資金供給で80億ドルのレポを設定し28日から取引を実施する」

トリシェECB総裁
「新興市場諸国は現在の市場環境において先進国よりも弾力性がある」
「世界的な信用コスト上昇への対応において中国やインドなどの新興市場諸国が最も有利な状況にある」

パパデモスECB副総裁
「インフレは抑制されており、長期的なインフレ期待も安定している」
「予想を上回る賃金上昇がリスク、またエネルギーと食品の価格上昇は続く可能性ある」
「インフレ率は向こう数ヶ月2%上回る見通し」
「2次的影響の回避が重要」
「相場動向を注視する」
「物価安定を確実にする」
「金融政策の決定には更なる情報が必要」
「急速な為替相場の動きは経済成長に悪影響となる」
「ユーロ高はインフレ圧力抑制を助けている」

 27日の東京外為市場は、昨日のNYダウの下落を受けて、円の買い戻しが続いたが、下値は外貨建て投信設定の買いが支え、特に昼には、アブダビ投資庁によるシティグループへの資本参加の報道を受けて、ドル円、クロス円が急騰する展開となった。ドル円は107.29から108.82まで急上昇した。またユーロドルは、ユーロ円の買いに1.4851から1.4884まで堅調推移しが、動意は薄くポンドドルは、2.0685から2.0750での推移となった。一方クロス円は、ドル円の上昇やNYダウの先物の上昇につれて全面高となった。 ユーロ円は、159.37から161.83まで上昇し、ポンド円は、221.93から225.54まで、オージー円は、95.86から93.17まで一時値を上げる展開となった。ロンドン市場は、ドル円、クロス円ではポジション調整に終始したが、独11月IFO業況指数が予想を上回ったことで、ユーロが買われる展開となった。NY市場では、株式オープン前にダウ先物が下落したことから、一時ドル円、クロス円の調整売りが入るも、その後は低調な米景気指数の発表にもかかわらず、NYダウがアブダビのシティ・グループへの資本参加を好感して230ドル近い上昇となったことから、再びドルの買い戻しや円の売り戻しとなった。ユーロドルは、1.4909から1.4809まで下落。ポンドドルも2.0732から2.0642まで値を下げ、ドル円は107.54から109.16まで上昇した。一方クロス円も総じて下値トライからはサポートされて、堅調な上昇が実現した。 ユーロドルレオンは159.76から161.83、ポンド円は、222.44から225.77、オージー円は93.65から95.70−75まで値を上げた。 またドルカナダが一時1.000のパリティを回復したことから、108.15まで売り込まれていたカナダ円も109.60−65まで値を回復した。 

【経済指標&要人発言】
日・10月企業向けサービス価格指数:94.7、前月比+0.3%、前年比+1.4%

ノワイエ仏中銀総裁
「サブプライム関連の損失は、2500億ドル前後の見通し。多大だが対応できる。」
「ある国での大規模な流動性が、他国の資産バブルをあおる可能性」
「円キャリートレードは、大規模な流動性創出の一例」

温家宝中国首相(サルコジ仏大統領との会談)
「中国は秩序ある方法で為替改革を進め、人民元相場の柔軟性を引き続き拡大していく」

ニュージーランド準備銀行
「企業経営者のインフレ期待(年平均3%)が上昇している」

シティグループ
「アブダビ投資庁、75億ドル(4.9%以下)の資本注入」

額賀財務相(ノワイエ仏中銀総裁との会談)
「強いドルが望ましいとの米国の認識を共有」
「人民元、もう少し弾力性が必要」

独・11月IFO業況指数:104.2(予想103.3、10月103.9)
南ア・7-9月期GDP:前期比年率+4.7%(予想+4.1%、前期+4.4%←+4.5%)

サルコジ仏大統領
「日本は通貨価値を見直すべき」
「国は赤字を削減する必要」

中国人民銀行
「中国は経済の構造調整を一段と進めていく」
「中国とユーロ圏、為替相場の急激な変動を防ぐ方針」
「中国とユーロ圏、世界の不均衡是正に向け協力していく」

胡錦濤国家主席
「中国にとってインフレ抑制が最優先課題の一つ」
「中国は急速な投資の伸びを抑制する必要」

11月月例経済報告
「基調判断は据え置き、景気は一部に弱さみられるが回復」
「雇用は下方修正・輸出は上方修正」
「先行きは金融資本市場の変動や原油価格の動向が与える影響に留意」

大田経済財政担当相
「最近の円高や原油高は日本経済のリスク要因」
「原油価格上昇で中小企業の収益圧迫はしばらく続くと懸念」
「米経済は引き続き留意必要、欧州経済にも注意が必要」
「冬柴国土交通相:住宅着工件数上向くのではないか」

独・11月消費者物価指数(CPI)速報値:前月比+0.4%、前年比+3.0%(予想+0.1%、+2.7%、10月+0.2%、+2.4%)
独・11月EU基準CPI速報値:前月比+0.5%、前年比+3.3%(予想+0.1%、+2.8%、10月+0.2%、+2.7%)
米・11月消費者信頼感指数:87.3(予想91.6、10月95.2←95.6)
米・7-9月S&P/ケース・シラー住宅価格指数:前年同期比-4.5%(予想-4.1%、前期-3.3%←-3.2%)
米・9月S&P/ケース・シラー住宅価格指数(全米20都市):前年比-4.9%(予想-4.8%、8月-4.3%←-4.4%)

プロッサー米フィラデルフィア連銀総裁(投票権無)
「短期的な低い経済成長を予想」
「4ヶ月前に比べてインフレ期待はより弱まっている」
「10月の利下げでインフレ期待に上ブレリスクが高まった」
「インフレが加速すれば利上げが必要になる可能性も」
「利下げはモラルハザード問題を悪化させかねない」

米財務省ホーマー氏
「中国は市場重視型に転換しなければ成長軌道を維持できなくなる」
「米国は中国が急成長に対応できるように主要な改革の実行を奨励している」
「中国には柔軟な市場主導の為替レートを含めた更なる柔軟な物価が必要」

 28日の東京市場は、材料難から総じて揉み合いの展開が続いたが、欧州勢参入後はユーロドルを中心にドルの買い戻しが優勢となった。 ユーロドルは、1.4841から1.4766まで値を下げ、ポンドドルも2.0695から2.0600まで下落した。またドル円は109.03から108.27まで下落後、108.75−80まで反発した。 一方クロス円もドル円の下げから値を落としたが、特にユーロ円がユーロ安から値を崩した。ユーロ円は161.65から160.43まで下落し、ポンド円は、225.51から223.70まで一時値を下げ、オージー円は95.70から94.65まで軟調に推移した。ロンドン市場では、NYダウ先物反発からドル買い、円売りが主流となった。NY市場では、米株式市場の大幅上昇に連れて、ドルが買われる展開となったが、米経済拡大ペースの減速や一部雇用市場の緩みを示す地区連銀経済報告の公表後にドルは売られる展開となった。ただし、ドル円、クロス円では300ドルを越えるNYダウを受けて、堅調が維持された。ユーロドルはドル買戻しの流れに1.4712まで下落後、1.4859まで急反発し、ポンドドルは最終的に2.0589から2.0833まで上昇した。またドル円は108.59から110.48まで上昇しが、その後は弱含みとなった。一方クロス円では、米株価の上昇幅拡大とドル円の上昇に連れ全般的に強い上昇を実現した。 ユーロ円は、160.20から163.59まで上昇し、ポンド円は223円後半から229.29まで、オージー円は94円後半から98.20まで値を上げる展開となった。

【経済指標&要人発言】
日・10月小売業販売額:前年比+0.8%

ヌアイミ・サウジアラビア石油鉱物資源相
「市場には十分な供給があり、在庫水準も十分である。現在の石油高騰は正当化されない。」
「12/5の石油輸出国機構(OPEC)総会、データを検証した上で政策決定」
「今の価格とファンダメンタルズに整合性はない。我々に価格決定権は無い。価格は市場で決まっている。」

香港新聞「大公報」
「中国国務院は、人民元の上昇ペースを速める必要があるとのコンセンサスに達した」

トリシェECB総裁
「格付け会社の役割改善が必要」

ユーロ圏・10月マネーサプライM3:前年比+12.3%(予想+11.5%、9月+11.3%)
南ア・10月消費者物価指数(CPI):前年比7.9%(予想+7.7%、9月+7.2%)
南ア・10月コアCPIX:前年比+7.3%(予想+7.1%、9月+6.7%)

ユンケル・ユーログループ議長
「人民元は徐々に上昇すべきだが、今よりペースを上げる必要」
「対ユーロでの人民元下落、欧州で保護主義を助長する可能性」

トリシェECB総裁
「対ユーロでの人民元上昇、中国と世界の繁栄にとって良いこと」
「中国人民銀行と欧州中央銀行、為替問題に関する作業グループ設立へ」

温家宝首相
「中国、人民元の為替相場制度を引き続き徐々に改善する」
「中国、人民元相場の形成で市場の力が果たす役割を拡大していく」

米・10月耐久財受注:前月比-0.4%(予想+0.0%、9月-1.4%←-1.7%)
米・10月耐久財受注(輸送用機器除く):前月比-0.7%(予想+0.3%、9月+1.1%←+0.3%)
米・10月中古住宅販売件数:497万戸、前月比-1.2%(予想500万戸、9月503万戸←504万戸)

米地区連銀経済報告(ベージュブック)
「経済活動は引き続き拡大するものの、そのペースはは前回報告時から減速」
「7地区が景気減速を指摘した一方、5地区では経済拡大は緩やかか、強弱まちまちと報告」
「雇用市場の需給は比較的にひっ迫しているが、一部では緩和もみられる」
「食品とエネルギーを除いた最終財とサービス価格の上昇圧力は落ち着いている」
「居住用住宅市場の需要は引き続き非常に弱く、08年に入ってしばらくの住宅建設の目立った改善はみられない」
「NY市における集合住宅、分譲マンションの販売は回復」
「個人消費支出は比較的に軟調」
「小売業者の多くは低調な年末商戦を予想している」

コーンFRB副議長
「金融市場の波乱が続けば企業や個人向けの信用収縮をうむ可能性がある」
「先月と比べて景気下振れリスクが高まっている」
「経済成長の下振れリスク軽減に向けた行動に傾斜する」
「先行きの不透明感には金融政策において柔軟かつ現実的に対応する必要がある」
「次回のFOMCでは市場の悪化に注視する必要がある」
「利下げによって住宅ローン市場収縮の埋め合わせが可能になる」
「金融商品の損失開示が不透明解消の唯一の方法」
「ドルへの信認は強い経済と関連している」

フィッシャー米ダラス連銀総裁
「インフレ圧力を認識、非常に懸念している」
「ドル安は信任欠如を反映したものではない」
「ドル安は今のところインフレ圧力を助長せず」
「ドル下落が継続するとは予想しない」
「利下げが行き過ぎかどうかを議論するのは時期尚早」

コンスタンシオ・ポルトガル中銀総裁
「インフレ加速は一時的なもの」
「物価は引き続き抑制されている」
「金融政策はインフレ加速の長期化を容認しない」
「インフレは来年3月頃から弱まると予想」
「現在のユーロ高でもまだ輸出の伸びは損なわれていない」
「ユーロ圏経済は依然として回復局面にある」
「ドル下落は幾つかの不透明要素を生んでいる」

 29日の東京市場の取引は、NY株高を受けて東京株式市場が大幅に上昇したこと、11月決算の米系ファンドのドル売り持ちポジションの買戻しでドルが堅調、円が軟調な推移となった。ただし午後になって「中国投資公司によるサブプライム投資、否定の模様」とのニュースが流れた模様で、円の買戻しが若干でていた。ドル円は109.85から110.32へ上昇し、ユーロドルは1.4844から1.4795まで軟化した。 一方クロス円も揉み合い気味となったが、ユーロ円は163.62まで上昇後、162.60まで反落し、ポンド円は229.12から英11月ネーションワイド住宅価格が予想より弱く、227.36まで値をさげ、オージー円は、97.90から96.76までの上下となった。ロンドン市場では、全般的なドルの買い戻しが出るものの、クロス円は売り押される展開となった。NY市場のドル円は、米株式市場が安く始まったことや米雇用と住宅指標の低調な発表を受けて軟調推移となったが、米株式市場が引けにかけ反発したことにより値を戻した。110.25から109.47までのレンジでの動きであった。ユーロドルは、1.4728から1.4781まで上昇し、ポンドドルは方向感に乏しく2.0596から2.0712のレンジ内で上下した。一方クロス円は、NY株価がこの日は保合気味となったことから、総じて揉み合いを継続した。ユーロ円は162.60から161.56までの動きで、ポンド円は、227.90から225.75で、オージー円は、97.51から96.21で推移した。

【経済指標&要人発言】
日・10月鉱工業生産指数:112.1(過去最高)前月比+1.6%、鉱工業出荷:前月比+2.1%、在庫:前月比+0.6%(前月比予想+1.5%、9月-1.4%)11月鉱工業生産予測:前月比-1.7%、12月前月比+3.2%

日・対内外証券投資(11/18-24):対内債券投資:1752億円の流入超
対外債券投資:9627億円の流出超/対内株式投資:3834億円の流出超

NZ・10月建設許可件数:前月比-4.8%、前年比-16%、1933件(9月2032件)

豪・3Q民間設備投資:前期比-6.5%

中・10月外貨準備高:1兆4550億ドル(前月比+210億ドル)

ニュージーランド準備銀行
「10月に1000万NZドルを売却」

楼継偉中国投資有限責任公司会長
「中国投資有限責任公司は、サブプライム問題で打撃を受けた金融機関に投資した海外の政府系投資ファンド(SWF)のように、市場の安定化に貢献していきたい」

独・11月失業者数(季調済):前月比-5.3万人の360.0万人、失業率8.6%(10月8.7%)
英・11月住宅価格(ネーションワイド):前月比-0.8%(10月+1.1%)

ブランチフラワー英金融政策委員
「英国の金利は今のうちに低下するべき」

米・週次新規失業保険申請件数(11/24時点):35.2万件(予想33.2万件、前回32.9万件)
米・週次失業保険継続受給者数(11/17時点):266.5万件(予想257.5万件、前回255.3万件)
米・10月新築住宅販売件数:72.8万戸、前月比+1.7%(予想75万戸、9月71.6万戸←77万戸)
米・7-9月期GDP改定値:前期比年率+4.9%(予想+4.9%、速報+3.9%、前期+3.8%)
米・7-9月期GDPデフレータ改定値:前期比+0.9%(予想+0.8%、速報+0.8%、前期+2.6%)
米・7-9月期個人消費改定値:前期比+2.7%(予想+2.9%、速報+3.0%、前期+1.4%)
米・7-9月期コアPCE価格指数改定値:前期比+1.8%(予想+1.8%、速報+1.8%、前期+1.4%)

ミシュキンFRB理事
「コアインフレは十分に抑制されている」
「短期金利の方向は非常に不透明」
「FOMCの利下げはマクロ経済のリスク軽減を目的としている」
「利下げは市場機能の改善も狙いとしている」
「FOMCは急速なエネルギー価格上昇を制御出来ない」

 30日の東京市場は、月末の外貨建て投信の設定やバーナンキFRB議長のハト派発言から、NYダウ先物が上昇したことで、ドル円、クロス円は堅調な推移となった。 またサブプライム関連金融機関が、サブプライムローン金利引き上げを一時的に凍結することを協議との観測も影響している模様。 ドル円は109.66から110.55の高値をつけ、ユーロ円は161.86から162.90まで上昇した。 またユーロドルは、1.4781から1.4734へ値を下げ、ポンドドルは2.060−5から2.0666での比較的顕著な推移となった。その他クロス円では、ポンド円が226.07から227.91、オージー円が96.67から98.06、NZD円が84.46から85.44、カナダ円が109.94から110.80に値を上げた。ロンドン市場では、クロス円はもみ合いながらの動きが続いたが、ユーロ圏消費者物価指数の上振れを受けたユーロ円の買いが強まったことで、全般的に上昇した。NY市場では、バーナンキFRB議長の発言やサブプライムへの不安解消期待を受けて株式市場が上昇した上、ユーロ圏成長率見通しの下方修正の可能性や向こう数ヶ月にわたって政策金利が据え置かれる可能性が伝えられたことでユーロ売りが先行し、ドル買いユーロ売りの流れとなった。ユーロドルは、1.4786から1.4629まで下落し、ポンド円は、2.0701から2.0534で推移した。ドル円は、米株価上昇に連れ110.04から111.24まで上昇した。一方クロス円は、株価上昇とユーロ売りが混戦し上下する形となり、ユーロ円は、163.86から162.41まで反落し、ポンド円は、229.32から227.67まで、オージー円は、98.67から97.65まで反落した。

【経済指標&要人発言】
日・10月消費者物価指数:総合前年比+0.3%、コア(除く生鮮品):前年比+0.1%・10ヶ月ぶりの上昇(予想0.0%、9月-0.1%)、コアコア(除く食料・エネルギー):前年比-0.3%
日・10月完全失業率:4.0%(予想4.0%、9月4.0%)
日・10月有効求人倍率:1.02倍(予想1.05倍、9月1.05倍)
日・ 10月全世帯消費支出:前年比+0.6%

日・10月新設住宅着工戸数:前年比-35.0%、年率戸数85.1万戸
豪・第3・四半期経常収支:-155.87億豪ドル(第2・四半期-156.20億豪ドル)
スイス・第3・四半期国内総生産(GDP):前期比+0.8%、前年比+2.9%
スイス・11月消費者物価指数:前月比+0.5%、前年比+1.8%

バーナンキFRB議長
「市場混乱の再燃、見通しに重大な影響与えた」
「市場の混乱の再燃で、9-10月の改善が一部帳消し」
「FRBには引き続き格別な警戒と柔軟性が必要」
「金融市場の混乱で、経済見通しの不透明感がより高くなっている」
「過去1ヶ月の混乱で金融状況が一段と引き締まり、住宅市場に悪影響を及ぼす可能性」
「市場混乱が経済に及ぼす影響を注視、金融動向を注意深く見守っていく」
「10月の雇用は堅調だが、住宅市場は弱い。」
「コアインフレは引き続き落ち着いているが、原油価格は過去1ヶ月に上昇」
「インフレ抑制に対する信頼維持が重要。インフレを注意深く監視している」
「新規失業保険申請件数は、小幅増加しているが、平均すると緩やかな雇用拡大と一致する水準」
「景気拡大維持には、強い雇用市場の維持がカギ」
「家計支出に関する最新のデータは弱いが、所得・支出の伸びは継続」
「ガソリン高・弱い住宅市場・信用収縮・株価下落が消費に逆風」
「今後数日以内に新しいデータを入手し、見通し・リスクが変化したか判断」

ユーロ圏・11月消費者物価指数速報値:前年比+3.0%(予想+2.9%、10月+2.6%)
ユーロ圏・7-9月期GDP改定値:前期比+0.7%(予想+0.7%、4-6月期+0.3%)
ユーロ圏・11月景況感指数:104.8(予想105.0、10月106.0)
ユーロ圏・11月業況感指数:1.04(予想0.78、10月0.88)
英・11月GFK消費者信頼感指数:-10(予想-9、10月-8)
日・10/30-11/28の為替介入額:ゼロ(実施見送りは最長の3年8カ月)

ECB
「年末の資金需要に対応しオペ期間を延長へ」

グロース独経済技術相
「米国はあまりドルを下落させるべきではない」

福井日銀総裁
「サブプライム問題、日本の金融機関にも当初想定に比べて影響がじわじわ拡大」
「損失は期間収益や経営体力の範囲内で十分吸収可能」
「欧米金融市場の動向については今後とも注意深くみていく必要」
「サブプライム問題、日本の金融システムの安定性に大きな影響及ぼすとは考えていない」

ドバイ紙報道
「アラブ通貨基金、湾岸諸国にドルペッグ制の廃止を要請」

米・10月個人所得:前月比+0.2%(予想+0.4%、9月+0.4%)
米・10月個人支出(PCE):前月比+0.2%(予想+0.3%、9月+0.3%)
米・10月PCE価格指数:前月比+0.2%(予想+0.2%、9月+0.2%)、前年比+1.9%(予想+1.8%、9月+1.9%←+1.8%)
米・11月シカゴ購買部協会景気指数(PMI):52.9(予想50.3、10月49.7)
米・10月建設支出:前月比-0.8%(予想-0.2%、9月+0.2%←+0.3%)

プロッサー米フィラデルフィア連銀総裁
「多くの混乱が生じていることは明らか」
「市場変動の拡大は疑いないとみている」
「金融市場の混乱がどのように収拾するのか、また、どのような影響がみられるのかは非常に不透明であり、今後の展開については確信は持てない」
「8月以降の市場混乱の影響がシステム全体に波及するには時間がかかると予想しており、まだその段階には達していない」
「FOMCは状況を注視して適切に対応する」
「FOMC内に大きな意見の相違があるとは思わない」
「11月雇用統計が鈍化するかどうかが重要となる」
「もっと情報を入手するまでリスクバランスの判断は待ちたい」
「本日のPCE価格指数は悪い数値ではない」
「今後10日でかなり多くの統計が発表される」

天然ガス最大手の露ガスプロム
「ルーブル建て決済に変更すると確信している」
「天然ガスのルーブル建て決済への変更には1年以上かかる可能性がある」

カタール石油相
「OPECの原油生産は世界の約40%にすぎず、ドル以外での原油決済の協議には他の産油国も参加する必要がある」
「通貨バスケットをOPECが独自で作り出すことはできない」

匿名のECB高官
「ECBは向こう数ヶ月にわたり金融政策を据え置く可能性がある」
「2次的影響はみられず、金利変更には更なる情報が必要となる」
「金融市場の混乱は当初予想していた以上に深刻」
「利下げについての協議は行っていない」
「ECBはインフレ懸念も強いためジレンマに直面している」
「来週発表予定の経済成長見通しは大幅に見直されると予想」


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